基礎から学ぶ統計学 実践編

  • ページ数 : 303頁
  • 書籍発行日 : 2026年7月
  • 電子版発売日 : 2026年8月4日
¥3,520(税込)
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商品情報

内容

カテゴリカルデータが見える,データ解析の初歩がわかる
理解に近道はない,だからこそ.前作で絶賛された3つの特色そのままに,カテゴリカルデータ解析と,自分の手でデータ処理する方法について,イメージが掴める.初学者目線のペース配分と励ましで伴走する入門書.カイ二乗検定/Fisherの正確確率検定/Rでの下準備・統計解析/jamoviでの統計解析

序文

序

今から4年前、本書の前作となる『基礎から学ぶ統計学』を、出版しました。これは、「世界で一番分かりやすい」と「独習が可能」を目指した、統計学の入門書です。前作は、北海道大学農学部での、統計学の入門レベルの講義をベースとしています。この講義では、欧米で定評のある教科書を読み込み、研究した上で、はるかに分かりやすい説明を目指しました。この講義を土台に原稿を作成し、配布プリントとして、北大農学部での講義で使い込みました。そして、学生たちの意見や質問を反映させる形で、原稿を改善し続けました。前作が目指したのは、高校1 ~ 2年の数学だけを予備知識として、基本的な統計手法の計算の仕組みを直感的に理解できる、そんな1冊となることです。

ただし、前作には、1つだけ、心残りがありました。価格を3,000円台に抑えるために、準備したうちの半分は、掲載を断念しました。本書は、この半分を出版する「補遺」という位置付けの1冊です。

本書でも、前作の3つの特色(1)図を多用する(2)実践的な手法を中心に学ぶ(3)数学のハードルを下げるは、変わりません。本書の目標も、前作と同じです。目標は、1人でも多くの「数学が得意ではないが、統計学の基礎を理解したい」と考える人たちに対して、最良の教材となることです。

本書の内容は、2つです。

1つは、コンピュータを使った統計解析の初歩を、学ぶことです。私たちが、研究や調査を行う場合、その統計解析では、ミスのない、正確な計算が必要です。そのためには、プロ仕様の、統計計算専用のソフトウェアが必要です。本書では、オープンソースでフリーウェアのRとjamoviの操作の初歩を学びます。

もう1つは、カテゴリカルデータの統計解析の基礎です。前作で学んだ統計手法では、観測値は「数値」でした。一方、実験や調査によっては、観測値は「種類の区別」の場合があります。例えば、薬を服用した患者は、その効果の有無によって、「効果あり」と「効果なし」に区別されます。工場で生産される製品は、検査を経て、「良品」と「不良品」に区別されます。このように、観測値が「種類の区別」を行うデータを、カテゴリカルデータと呼びます。本書では、カテゴリカルデータの統計手法の、基礎を学びます。

『基礎から学ぶ統計学』は、本書で完結します。前作と本書の2冊を学んでおけば、統計手法を道具として使う学部や学科・研究機関で求められる、統計学の基礎が、身に付くはずです。あとは、実践です。どうか、自信をもって、実験や調査へ、統計手法を活用してください。


2026年6月

中原 治

目次

第I部 コンピュータを使った統計解析の初歩

1章 統計学専用プログラム言語Rの最初の一歩  ①下準備

1. Rの予備知識

2. Rのインストール

3. 初心者は半角(英字入力)で

4. まず、Rを試して慣れる

 ①四則計算とべき乗 ②初等関数 ③代入の構文

5. Excelでデータフレームを作る

 ①データフレーム ②例題a:愛用サプリメントが異なるとコレステロール値は異なるのか? ③Excelでデータフレームの構造を作る ④データフレームに感じる違和感

6. Rでデータを読み込む

 ①Windowsの場合(関数 read.delim) ②macOSの場合(関数 read.table) ③CSVファイルを使ったデータの読み込み

7. データが正しく読み込まれたか?確認する

8. データフレーム内の変数にアクセスする

 ①$ を使う方法 ②関数attachを使う方法

9. モデル式

2章 統計学専用プログラム言語Rの最初の一歩 ②統計解析

1. 独立2群(2標本)の比較

 ①独立2群のt検定(対応のないt検定) ②Welchのt検定 ③Wilcoxon-Mann-Whitney(WMW)検定 ④Brunner‒Munzel検定

2. 一通りの統計解析を終えたら

3. 練習問題A

4. 3群(3標本)以上の比較

 ①例題b:愛用サプリメントが異なるとコレステロール値は異なるのか? ②データフレーム ③一元配置分散分析 ④Welchの一元配置分散分析 ⑤Kruskal‒Wallis検定 ⑥多重比較のTukey-Kramer法

5. 練習問題B

6. 関連2群の比較

 ①例題c:肥料の違いはジャガイモの収量に影響するのか? ②関連2群のt検定(対応のあるt検定) ③Wilcoxonの符号順位検定

7. 練習問題C

8. 相関分析と単回帰分析

 ①例題d:かき氷の売上と気温 ②Pearsonの積率相関係数 ③Spearmanの順位相関係数 ④単回帰分析

9. 練習問題D

10. Rを使ったら必ず引用する

11. 外れ値に遭遇したら

3章 統計解析ソフトjamoviの最初の一歩

1. jamoviとは

2. jamoviのインストール

3. jamoviを起動する

4. データを読み込む

 ①Excelでのデータフレームの準備 ②jamoviでのデータフレームの読み込み ③変数の設定

5. 独立2群(2標本)の比較

 ①独立2群のt検定(対応のないt検定) ②Welchのt検定とWMW検定 ③正規性と等分散性のチェック ④グラフで確認

6. 練習問題E

7. 一通りの統計解析を終えたら

8. 3群(3標本)以上の比較

 ①一元配置分散分析 ②多重比較のTukey-Kramer法 ③グラフで確認

9. 練習問題F

10. 関連2群の比較

 ①関連2群のt検定(対応のあるt検定) ②Wilcoxonの符号順位検定 ③グラフで確認

11. 練習問題G

12. 相関分析と単回帰分析

 ①Pearsonの積率相関係数 ②Spearmanの順位相関係数 ③単回帰分析 ④散布図をつくる

13. 練習問題H

14. jamoviを使ったら必ず引用する

第II部 カテゴリカルデータ解析

4章 母比率pの95%信頼区間

1. カテゴリカル変数

 ①例題4.1:薬の効果 ②例題4.2:街頭調査 ③例題4.3:血液型

2. 度数

3. 標本比率と母比率

 ①標本比率 ②母比率

4. Wald法による95%信頼区間の公式

5. 二項分布の基礎

 ①母数はnとp ②期待値(平均)・分散・標準偏差 ③二項分布の正規近似 ④正規近似が有効な条件 ⑤連続補正

6. 母比率pの95%信頼区間の導出

 ①度数が従う確率分布 ②標本比率が従う確率分布 ③正規分布に乗り換える ④標本比率を標準化 ⑤大胆な近似

7. 手順(まとめ)

8. 例題4.3の解答例

9. 練習問題I

10. Agresti‒Coull法

11. 練習問題J

5章 2つの母比率の差の検定

1. 例題

 ①例題5.1:A薬とB薬はどちらがより有効なのか? ②例題5.2:支持率は男女で異なるのか?

2. 帰無仮説H0と対立仮説HA

3. 検定統計量zと帰無分布

 ①度数が従う確率分布 ②標本比率が従う確率分布 ③正規分布に乗り換える ④正規分布の再生性 ⑤帰無仮説H0が正しい場合 ⑥検定統計量zと帰無分布(その1) ⑦合算比率 ⑧検定統計量zと帰無分布(その2)

4. 検定の手順(まとめ)

5. 例題5.1の解答

6. 練習問題K

7. P値

8. Yatesの連続補正

6章 χ2検定(その1)適合度検定

1. 例題6:予想した割合と比べる

 ①例題6.1:血液型の割合 ②例題6.2:スイートピーの赤白の割合 ③例題6.3:出産と曜日

2. 帰無仮説H0と対立仮説HA

3. χ2検定に必要な数値

 ①カテゴリーの数 ②観測度数Oi ③標本サイズ ④帰無仮説が期待する割合 ⑤期待度数Ei

4. χ2検定が有効となるための条件

5. 検定統計量χ2

6. χ2の自由度df

7. 帰無分布はχ2分布

8. 臨界値χ20.05(df)

9. 練習問題L

10. P値

11. k=2におけるYatesの連続補正

12. 練習問題M

13. 適合度検定の手順(まとめ)

7章 χ2検定(その2)r×c分割表独立性の検定と同質性の検定

1. 例題7:花の色の好みに影響しているのは

 ①例題7a:独立性の検定 ②例題7b:同質性の検定

2. r×c分割表(クロス集計表)

3. 独立性の検定と同質性の検定

 ①独立性の検定 ②同質性の検定 ③χ2検定での計算はまったく同じ

4. モザイク図

5. 「独立」の復習

 ①サイコロを振る ②コインを投げる ③サイコロを振りコインを投げる ④独立 ⑤確率の積 ⑥「独立」から期待できる確率

6. 「独立」と「関連」

 ①独立な場合に期待される度数 ②関連

7. 独立性の検定の手順

 ①帰無仮説H0と対立仮説HA ②帰無仮説H0が予想する度数 ③χ2検定が有効か?チェックする ④χ2の計算 ⑤χ2の自由度df ⑥帰無分布と棄却域

8. 練習問題N

9. 練習問題O

10. P値

11. r×c分割表のχ2検定の手順(まとめ)

8章 χ2検定(その3)2×2分割表

1. 例題

 ①例題5.1:薬の効果 ②例題5.2:街頭調査

2. 帰無仮説H0と対立仮説HA

3. 2×2分割表のχ2検定

4. χ2を計算する簡単な公式

5. 検定統計量zと検定統計量χ2

6. P値

7. 検定の手順(まとめ)

8. 練習問題P

9章 Fisherの正確確率検定

1. 例題5.1:薬の効果

2. 帰無仮説H0と対立仮説HA

3. 計算のための設定

4. 帰無仮説H0が正しいときに期待できること

5. 薬の効果が現れる人が偶然で決まるなら

6. 帰無分布

 ①説明のための具体例 ②確率の計算 ③小まとめ ④一般式 ⑤帰無仮説H0が正しいときの確率 ⑥検定統計量 ⑦帰無分布(超幾何分布)

7. 棄却域

8. P値

9. Fisherの正確確率検定の手順(まとめ)

10. 練習問題Q

10章 Rでのカテゴリカルデータの解析

1. 二項検定

2. 練習問題R

3. 2つの母比率の差の検定(2×2分割表)

 ①ベクトルを作る ②例題 ③検定を実行する

4. 練習問題S

5. 適合度検定

6. 練習問題T

7. r×c分割表(独立性の検定・同質性の検定)

 ①ベクトルを作る ②行列をつくる ③例題 ④検定を実行する

8. 練習問題U

9. Fisherの正確確率検定

10. 練習問題V

11章 jamoviでのカテゴリカルデータの解析

1. 二項検定

2. 練習問題W

3. 2つの母比率の差の検定(2×2分割表)とFisherの正確確率検定

 ①(その1)データフレームを使った計算 ②(その2)集計表を使った計算

4. 練習問題X

5. 適合度検定

 ①(その1)データフレームを使った計算 ②(その2)集計表を使った計算

6. 練習問題Y

7. r×c分割表(独立性の検定・同質性の検定)

 ①(その1)データフレームを使った計算 ②(その2)集計表を使った計算

8. 練習問題Z

付録 解答と付表

解答

付表 カイ2乗分布(パーセント点)


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・「有意差なし」の意味するところ

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書籍情報

  • ISBN:9784758121484
  • ページ数:303頁
  • 書籍発行日:2026年7月
  • 電子版発売日:2026年8月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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