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肝臓クリニカルアップデート 2026年6月号(Vol.12 No.1)【特集】明日からの診療に役立つ肝疾患診療の最前線と今後の展望─肝細胞癌・肝硬変・MASLDはこう変わった─

  • ページ数 : 94頁
  • 書籍発行日 : 2026年6月
  • 電子版発売日 : 2026年8月14日
¥4,510(税込)
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商品情報

内容

【特集】明日からの診療に役立つ肝疾患診療の最前線と今後の展望─肝細胞癌・肝硬変・MASLDはこう変わった─
MASLDガイドライン改訂のポイント/肝硬変ガイドラインの改定のポイント/肝細胞癌内科的治療の今後の展望─ガイドラインとその 先─ ほか

序文

序文
A new era in the management of liver diseases


肝疾患診療は現在,大きな転換期を迎えている。かつて肝疾患診療の中心であったウイルス性肝炎は,核酸アナログ製剤やdirect acting antivirals(DAA)の普及により制御可能な疾患となり,肝硬変や肝細胞癌の背景も大きく変化した。一方で,肥満や糖尿病を背景とした代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(metabolicdysfunction-associated steatotic liver disease:MASLD)が急増し,肝疾患診療は肝臓専門医だけでなく,糖尿病内科医,循環器内科医,さらには地域医療との連携を含めた包括的な診療体系へと変貌しつつある。

また,肝硬変診療においても,従来の「不可逆的な終末像」という考え方は大きく変わりつつある。病因治療の進歩によりrecompensationの概念が広く認識されるようになり,さらにacute-on-chronic liverfailure(ACLF)や全身炎症の概念が導入されたことで,肝硬変は肝臓単独の疾患ではなく,全身疾患として理解される時代となった。

肝細胞癌診療の進歩はさらに目覚ましい。複合免疫療法の登場により,切除不能肝細胞癌に対する治療成績は飛躍的に向上した。薬物療法は単なる延命治療ではなく,conversion therapyやdrug-freeを目指す時代へと進化しつつある。また,外科治療,局所療法,放射線治療を含めた集学的治療の重要性はますます高まり,従来の診療アルゴリズムだけでは語れない新たな治療戦略が求められている。

さらに,画像診断や病理診断の役割も大きく変化している。画像診断は病変の検出や治療効果判定にとどまらず,治療反応予測や予後予測を担うバイオマーカーとしての役割が期待されている。一方,2025年改訂の原発性肝癌取扱い規約第7版ではWHO分類との整合性を保ちながら病理学的概念が整理され,今後の臨床研究および日常診療に大きな影響を与えるものと考えられる。

本特集「明日からの診療に役立つ肝疾患診療の最前線と今後の展望─肝細胞癌・肝硬変・MASLDはこう変わった─」では,それぞれの分野を代表する先生方に最新の知見と今後の展望をご執筆いただいた。

MASLDガイドライン改訂のポイントから始まり,肝硬変診療ガイドラインの改訂,肝細胞癌に対する内科的治療,外科的治療,放射線治療の最新動向,薬物療法時代におけるリアルワールドプラクティス,画像診断,そして病理学的改訂まで,現在の肝疾患診療を多角的に俯瞰できる内容となっている。

日常診療の現場では,多忙な診療のなかで最新の知見を整理し続けることは容易ではない。しかしながら,診療の変化を正しく理解し,その本質を捉えることは,患者に最適な医療を提供するうえで不可欠である。本特集が,読者の皆様にとって肝疾患診療の現在地を理解し,明日からの診療をより良いものとする一助となれば幸いである。

最後に,ご多忙のなか本特集にご寄稿いただいた執筆者の先生方ならびに編集に携わっていただいた関係者の皆様に深謝申し上げる。


土谷 薫
武蔵野赤十字病院消化器内科

目次

特集 明日からの診療に役立つ肝疾患診療の最前線と今後の展望─肝細胞癌・肝硬変・MASLDはこう変わった─

序文 A new era in the management of liver diseases

武蔵野赤十字病院消化器内科 土谷 薫

1.MASLDガイドライン改訂のポイント

横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵消化器病学 米田 正人,他

2.肝硬変ガイドラインの改定のポイント

山梨大学大学院総合研究部医学域内科学講座消化器内科学教室 土屋 淳紀

3.肝細胞癌内科的治療の今後の展望─ガイドラインとその先─

東京大学大学院医学系研究科消化器内科学 建石 良介

4.肝細胞癌外科的治療の今後の展望─ガイドラインとその先─

埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科 竹村 信行

5.肝細胞癌放射線治療の今後の展望─ガイドラインとその先─

筑波大学医学医療系放射線腫瘍学 水本 斉志

6.MASLD治療の今後の展望

東京女子医科大学消化器内科 小木曽智美

7.肝細胞癌薬物療法のリアルワールドプラクティス─最適な治療を選ぶコツとは何か─

愛媛県立中央病院消化器病センター内科 平岡 淳,他

8.肝細胞癌薬物療法時代における画像診断の最前線

神戸大学医学部附属病院放射線診断・IVR科 上嶋 英介,他

9.原発性肝癌取扱い規約第7版(2025年改訂)における 病理学的改訂の要点 ─第6版補訂版との対比を中心に─

久留米大学医学部病理学講座 秋葉 純

連載

若手に役立つ議論・オピニオンリーダーからのメッセージ

・原発性肝癌治療における指標 : 画像評価のコツ

山梨大学放射線診断学講座 森阪 裕之

・原発性肝癌治療における指標 : ゲノム診断

神奈川県立がんセンター・がんゲノム診療科 廣島 幸彦

画像診断と病理

・MASLD治療を見据えた画像診断─超音波とMRIの現状と課題─

岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科分野 黒田 英克

・脂肪性肝疾患の概念と病理─肝細胞のballooningの意義─

久留米大学医学部病理学講座 秋葉 純,他

新しい診断・薬の情報

・飲酒量低減治療補助アプリCureApp AUD

岡山県精神科医療センター臨床研究部 宋 龍平

・本邦に新規導入された小径薬剤溶出性ビーズ(DC Bead M1)

奈良県立医科大学放射線診断・IVR学講座 田中 利洋

各都道府県における肝疾患対策取り組みの現状

・静岡県における肝疾患対策─肝疾患重症化予防プログラムと肝線維化評価プログラム─

順天堂大学医学部附属静岡病院消化器内科 佐藤 俊輔,他

エキスパート外科医に聞いてみよう

・肝臓外科とサルコペニア

National Taiwan University客員教授 海道 利実

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書籍情報

  • ISBN:9784865176889
  • ページ数:94頁
  • 書籍発行日:2026年6月
  • 電子版発売日:2026年8月14日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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