Crosslink 理学療法学テキスト 理学療法研究法

  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2026年9月
  • 電子版発売日 : 2026年8月31日
¥4,400(税込)
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商品情報

内容

Crosslink理学療法テキストシリーズに新刊が登場! 講義・実習・臨床と,広く長く活用できるテキスト。
理学療法研究法を解説する本巻では,研究デザイン,統計解析,研究に使用するツールなど,授業で教えるべき内容を網羅した。Crosslink理学療法テキストシリーズに特徴的な,噛み砕いた表現で詳しく解説する本文と,フルカラーの図表やイラストを多用し,視覚的にも理解しやすい紙面構成で,学生が興味をもって学習を続けることができる。さらに,長年研究および研究指導に取り組んできた編者とその門下生の知識を随所に盛り込み,学生の研究に対するモチベーションを引き出し,卒業研究・発表につなげることができる。本書で学べば,将来積極的に研究を行う理学療法士に成長すること間違いない。またエクセル,パワーポイントの使い方やAIについても解説し,PCに慣れていない学生とってもやさしいテキストである。

序文

編集の序

理学療法を学ぶ学生の皆さんにとって,「研究」と聞くと,どのような印象をもつでしょうか。「やってみたい」「面白そう」と感じる人もいる一方で,「難しそう」「自分には関係ない」「卒業研究があるから仕方なく取り組むもの」と考える人も少なくないかもしれません。また,「臨床で働くのだから研究は必要ない」「まずは臨床技術を身につければ十分だ」と思う人もいるでしょう。

しかし,理学療法を学ぶ学生に限らず,多くの大学で卒業研究が教育課程に組み込まれているのには理由があります。研究では,自ら問いを立て,情報を集め,根拠を吟味し,自分の考えを論理的に組み立て,それを他者にわかりやすく伝えるという一連の過程を経験します。この経験を通して培われる「研究的思考」は,未知の課題に対して科学的・論理的に考え,適切な判断を導く力となり,社会に出てからも大きな財産となります。

理学療法士もまた,日々の臨床で「なぜこの症状が起きているのか」「この介入は本当に最善なのか」といった問いに向き合っています。教科書だけでは答えの出ない課題に対して情報を集め,根拠を整理し,患者一人ひとりに最適な方法を考える。このプロセスは,まさに研究と共通するものです。また,理学療法士には研究成果を適切に読み解き,それを臨床に活かす力,さらには得られた知見を学会や論文を通じて社会に発信する力も求められています。

本書は,そのような研究への第一歩を支えることを目的に執筆しました。「なぜ研究が必要なのか」という問いから始まり,研究課題の立て方,研究デザイン,統計解析,論文の読み方,探して論文執筆や学会発表まで,研究を進める一連の流れを体系的に学べるよう構成しています。初めて研究に触れる方にも理解しやすいよう,専門用語はできるだけ平易に説明し,多くの図表やイラストを用いて,視覚的・直感的に理解できるよう工夫しました。

研究に唯一の正解はありません。しかし,基本となる考え方や進め方を身につければ,研究は決して特別なものではなく,より良い理学療法を実践するための「思考法」であることがわかるはずです。本書が卒業研究を進める際の一冊としてだけでなく,臨床で新たな疑問に出会ったときにも繰り返し手に取ることのできる一冊となり,皆さんの学びと成長を支える存在となれば幸いです。


2026年8月

筑波大学 人間系
山田 実

目次

第1章 研究の意義  山田 実 

1 なぜ研究が必要か

 1 研究マインドの醸成

第2章 エビデンスの重要性  小山真吾 

1 なぜ研究報告が必要なのか

 1 研究報告の重要性

2 エビデンスレベルの紹介

 1 エビデンスレベルの理解と実践的活用方法

第3章 症例研究の重要性  小島 厳 

1 症例報告の意義

 1 症例報告とは

2 症例報告から得られるもの

 1 症例報告の価値

3 症例報告の読み取り方

 1 症例報告を読むときにもつべき視点

 

第4章 文献研究の重要性

1 文献検索・整理  鈴木瑞恵

 1 文献検索・整理のスキル

2 PubMed・医中誌Web・J-STAGE  鈴木瑞恵,山田 実

 1 文献データベースと統制語

第5章 クリニカル・リサーチクエスチョン  寺尾友佑 

1 どうやってクエスチョンを作るのか

 1 クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへの展開

2 どうすれば疑問を生成できるのか

 1 臨床の疑問を研究につなげるための考え方と実践

第6章 研究の構造化  音部雄平 

1 PECO/PICO

 1PECO/PICOを用いて研究疑問を構造化しよう

2 FINER/ FIRM2 NESS

 1FINER/ FIRM2 NESSを用いて研究疑問の質を点検しよう

3 交絡

 1 交絡とは何か

第7章 バイアス  佐藤惇史 

1 各種バイアスの説明

 1 バイアスの基礎理解

2 バイアスを最小限に留めるための方法

 1 バイアスを最小限に留める重要性

第8章 研究デザイン  筧 智裕 

1 各種デザインの説明

 1 研究デザインとは

2 各種デザインのメリット・デメリット

 1 各種デザインのメリット・デメリット・注意点

第9章 変数の特性  田中 周 

1 尺度

 1 各尺度の概要

2 正規分布と平均値・中央値

 1 連続変数とデータの分布

3 最小変化量とカットオフ―測定値に「意味」を与える基準―

 1 MDC,MCID,カットオフ値

4 再現性を高く測定する意義およびその方法

 1 再現性の重要性

第10章 統計解析

1 なぜ統計が必要なのか  木村鷹介

 1 統計とは

2 まずはこれだけ覚えておこう  木村鷹介

 1 統計解析の基礎

3 サンプルサイズ  木村鷹介,寺尾友佑

 1 サンプルサイズと研究倫理

第11章 グラフ  山田 実 

1 グラフの役割と種類

 1 各種グラフの特徴を理解する重要性

 

第12章 学会抄録  山田 実 

1 学会抄録の概要と書き方

 1 学会抄録の重要性

第13章 論文の執筆  山田 実 

1 研究論文の概要と執筆方法

 1 論文の構成要素と具体的な内容

第14章 症例研究の実際  石山大介 

1 準備

 1 症例研究を始める前の準備

2 手順

 1 症例研究の具体的な進め方

3 内容

 1 症例研究のまとめ方

第15章 実験研究の実際  大路駿介 

1 準備

 1 実験室・実験環境を整える

 2 対象者のリクルートとインフォームド・コンセント

 3 測定機器のセットアップとキャリブレーション

 4 予備実験とプロトコルの確定

2 手順

 1 本実験の流れ(タイムテーブル・役割分担・記録係)

 2 安全管理とトラブル対応

3 内容

 1 測定されるデータの種類

 2 信頼性と妥当性

 3 データの記録・保管・欠損への対応

4 代表的な測定機器の説明

 1 筋力・関節可動域の測定機器

 2 動作・バランスの測定機器

 3 生理指標・身体活動の測定機器

第16章 疫学研究の実際  成田悠哉 

1 準備

 1 疫学の基礎知識

2 手順

 1 研究のステップとデザインの種類     

3 内容

 1 疫学研究の進め方

第17章 臨床研究の実際(観察研究)  伊藤大将 

1 準備

 1 観察研究の基礎知識

2 手順

 1 研究テーマ確立からデータの解析まで

3 内容

 1 倫理審査とデータ収集

第18章 臨床研究の実際(介入研究)  伊藤大将 

1 準備

 1 介入研究の基礎知識

2 手順

 1 仮説から介入の実施・解析まで

3 内容

 1 倫理審査,介入の実際,データ管理

 

第19章 卒業研究の進め方大路駿介 

1 準備

 1 研究テーマの見つけ

 2 リサーチクエスチョンの絞り込み(PICO/PECO)

2 手順

 1 研究計画書の書き方

 2 初回の相談方法および研究ノートの付け方

 3 研究デザインの選び方

 4 対象者の選定基準とサンプルサイズの考え方

 5 データ収集の実際

 6 統計解析の選び方

 7 論文・抄録の構成(IMRAD)

 8 図表の作り方の原則

 9 スライド作成と共同作業のコツ

 10 共同執筆と指導教員とのやり取り     

 

第20章 研究に使用するツール

1 エクセルの使い方  大路駿介

 1 エクセルの画面構成と基本用語

 2 データ入力の作法とショートカット

 3 セルの書式設定と表の整え方

 4 基本関数(SUM,AVERAGE,COUNT,MAX,MIN)

 5 相対参照と絶対参照,オートフィル    

 6 並び替えとフィルター

 7 記述統計

 8 グラフの作り方①(箱ひげ図・折れ線)

 9 グラフの作り方②(散布図・エラーバー)

 10 ピボットテーブル

 11 シンプルな統計検定(t検定・相関)

 12 データ管理の作法

2 パワーポイントの使い方  大路駿介

 1 パワーポイントの概要

 2 スライドの追加・複製・順序入れ替え

 3 テキストボックスと文字の書式

 4 図形・矢印・コネクタ

 5 画像・グラフ・表の挿入

 6 テーマとスライドマスター

 7 レイアウトと配置(整列・グループ化)

 8 アニメーションと画面切り替えは控えめに

 9 ノートと発表者ツール

 10 学会発表ポスターの作り方

 11 発表データの管理と持ち運び

3 AIとの付き合い方  音部雄平

 1 症例研究を始める前の準備

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書籍情報

  • ISBN:9784758325516
  • ページ数:256頁
  • 書籍発行日:2026年9月
  • 電子版発売日:2026年8月31日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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