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- ビジュアル放射線科学 MRI撮像技術
商品情報
内容
MRIの基本原理と撮像法,臨床で活かせる応用知識までわかる入門テキスト! 「なぜこういう画像になるのか」が理解できるよう,豊富なビジュアル(図表・画像)を交えて懇切丁寧に解説しています.丸暗記になりがちなパラメータと画像の関係も原理から理解できます.国試頻出箇所や重要文があらかじめマーキングしてあるので,どこがポイントかが一目瞭然! MRIが苦手な方も学習しやすい紙面です.診療放射線技師を目指す方,現場の若手技師,放射線科医の方へおすすめの1冊.
序文
序
MRIを勉強していて,「このパラメータを変えるとSNRが上がる」「TRとTEが短いとT1強調画像になる」と覚えたものの,「では,なぜそうなるのだろう?」と疑問に思ったことはないでしょうか。その背景には,養成課程におけるMRI教育が,国家試験対策としての知識の暗記に偏りがちであり,結果として「記憶中心の学習」にとどまっている現状があると思います。さらに,従来の多くの参考書では,「○○アーチファクトは○○方向に出現する」や,「○○のパラメータを変更すれば,アーチファクトを低減できる」と記述されることが多いですが,「なぜそうなるのか」という原理的な説明が十分でないと思っていました。
周知の通り,MRIは他のモダリティと比較しても技術革新のスピードが非常に速く,近年では自動化技術やAIを活用した機能の進歩により,装置操作そのものは以前よりも容易になりつつあります。しかし,その一方で,撮像シーケンスや設定可能なパラメータは年々増加しており,ルーチンプロトコルの構築や,個々の患者に応じた最適な条件設定には,より深い知識と理解が求められるようになっています。
本書では,そうした課題をふまえ,「なぜそうした方がよいのか」という理由や背景をできる限り丁寧に解説することに主眼を置いて先生方にご執筆いただきました。例えば,MRI撮像の要ともいえる各種パラメータを変更することで,何が良くなり,何が悪くなるのかという結果や表面的な理解だけではなく,「なぜそうなるのか」「なぜそのような設定にする必要があるのか」という本質を理解できるように,なるべく丁寧に説明しました。また本質を理解することで,臨床での応用力の向上につながると考えております。本書は,初学者である学生にも理解しやすく,かつ臨床ですでに活躍されている診療放射線技師や医師の方々にも有益な知見を提供できる内容を目指しました。一部には最新技術を記載するなど発展的な内容も含まれており,幅広い読者層にとって価値ある一冊に仕上がっています。本書は分野ごとのエキスパートの先生にご執筆いただいており,他書とは異なる切り口で解説している項目がある点や,タイトル通りビジュアル(図・画像)を多用してわかりやすく工夫した点も特徴です。
私の座右の銘は「好きこそものの上手なれ」です。どのような分野であっても,興味や関心をもつことが,理解を深め,技術を高める原動力になると信じています。本書を通じて,読者の皆様がMRIに対する興味を深め,「MRI好き(MRIファン)」になっていただければ,これに勝る喜びはありません。
最後に,ご多忙のなか,度重なる修正や追記にも快くご対応くださった執筆者の先生方に心より御礼申し上げます。また,編集作業に尽力いただいた羊土社の皆様にも深く感謝申し上げます。
本書が多くの方にとってMRI理解の一助となり,一人でも多くの「MRIファン」が生まれることを心より願っております。
2026年8月
郡 倫一
目次
第1章 MRIの基礎(原理・装置)
1 MRIの基本原理
2 傾斜磁場の役割
3 k空間(k-space)とフーリエ変換
4 パラメータの変化
5 基本画像のコントラストと見分け方
6 MRI装置の構造と種類
7 送信・受信コイル
8 感度補正
第2章 高速イメージング
1 パラレルイメージング法
2 圧縮センシング(CS)
3 DLR(deep learning reconstruction)
4 SMS(simultaneous multi-slice)/multi-band
第3章 パルスシーケンス
1 SE(spin echo)法
2 FSE(fast spin echo)法
3 GRE(gradient echo)法
4 EPI(echo planar imaging)法
5 preparation pulse
第4章 アーチファクト
1 アーチファクトについて
2 動きに関連するアーチファクト(モーション・ゴースト・フロー)
3 クロストークアーチファクト
4 折り返しアーチファクト
5 化学(ケミカル)シフトアーチファクト
6 磁化率アーチファクト
7 打ち切りアーチファクト(トランケーションアーチファクト・Gibbsアーチファクト)
8 マジックアングルアーチファクト
9 FLASH BANDアーチファクト(バンディングアーチファクト,位相分散帯,ブラックバンドアーチファクト)
10 N/2アーチファクト
11 表面効果(誘電効果)
12 ジッパーアーチファクト
13 傾斜磁場の非線形性に伴う画像歪みアーチファクト
第5章 脂肪・水抑制法
1 脂肪抑制の役割
2 脂肪の種類
3 脂肪抑制法の種類
4 撮影部位ごとの選択方法
第6章 MRA
1 血流の種類と信号強度
2 TOF(time of flight)法
3 PC(phase contrast)法
4 心電図同期併用3D FSE法
5 Time-SLIP法
6 心電図同期併用2D single-shot balanced SSFP法
7 非造影4D MRA
8 緩和時間の差を利用した非同期・非造影MRA
9 心電図同期併用PC(phase contrast)法
10 造影MRA(contrast-enhanced MRA:CE-MRA)
11 black-blood imaging(BB imaging)
第7章 拡散と灌流
1 DWI(diffusion weighted imaging)
2 DTI(diffusion tensor imaging,拡散テンソル画像)
3 灌流画像(perfusion imaging)
第8章 特殊撮像法
1 VSRAD
2 fMRI(functional MRI)
3 MRS(MR spectroscopy)
4 血流解析・4D flow MRI
5 CEST(chemical exchange saturation transfer)
6 MR fingerprinting(MRF)
7 HYDROPS
8 MR hydrography
9 MR elastography(MRE)
10 心臓MRI
11 乳腺MRI
第9章 造影剤
1 MR造影剤とは
2 造影剤濃度と信号強度
3 各種造影剤の特徴
4 副作用
5 MRI用造影剤の臨床使用
第10章 高磁場装置
1 SNR(signal to noise ratio)
2 T1値
3 磁化率効果
4 化学シフト
5 SAR
6 磁場吸引力,回転力(トルク)
第11章 MRIの安全管理
1 MRI環境における機器の安全性基準
2 添付文書の見方
3 傾斜磁場による相互作用:神経刺激および騒音
4 高周波(RFパルス)による相互作用:加温作用
5 操作モード(静磁場強度・PNS・SAR・体内深部温度との関係)
6 クエンチ
7 吸引力(並進力)とトルク(回転力)
8 その他
第12章 性能評価測定方法
1 性能評価とは
2 SNR(信号ノイズ比)
3 CNR(コントラストノイズ比)
4 画像均一性
5 スライス厚
6 空間分解能
7 緩和時間(T1値,T2値)
8 みかけの拡散係数(ADC値)
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書籍情報
- ISBN:9784758121873
- ページ数:398頁
- 書籍発行日:2026年9月
- 電子版発売日:2026年9月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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