SAH・スパズム バイブル【動画付き】

  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2026年9月
  • 電子版発売日 : 2026年9月19日
¥14,300(税込)
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商品情報

内容

【破裂例と術後スパズムへの対応、教えます】
これ1冊で、くも膜下出血(SAH)とスパズムの疫学から最新治療まですべてがわかる、脳外科医・救急医必携の決定版。クラゾセンタンの登場により、SAHの治療・手術後の脳血管攣縮は減少しているものの、術者はより安全で正確な介入が求められる。さまざまな破裂脳動脈瘤に対する直達手術と脳血管内治療について、動画も用いてエキスパートがわかりやすく解説。

序文

序文

くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage:SAH)は,現在においても脳神経外科医が直面する最も重篤な疾患の一つです.良好な機能予後を得るためには,発症直後からの迅速な初期対応,適切な治療戦略,確実な脳動脈瘤閉鎖,周術期管理,さらには脳血管攣縮への対応まで,一連の診療を高い水準で実践することが求められます.いずれか一つが優れているだけでは十分ではなく,それぞれが有機的に連携してはじめて最良の治療が実現します.

近年,脳血管内治療の飛躍的な進歩に加え,新規エンドセリン受容体拮抗薬クラゾセンタンの登場など,SAH診療は大きな変革期を迎えています.一方で,破裂脳動脈瘤に対する直達術もなお重要な役割を担っています.SAH診療において重要なのは,直達術か脳血管内治療かという二項対立ではありません.病態を正しく理解し,患者に応じた最適な治療を選択し,術後管理や脳血管攣縮対策までを一貫した診療として実践することです. 本書では,その一連の流れを体系的に理解できる構成を目指しました.

SAHの病態生理と最新のエビデンスを基盤として,急性期管理,直達術・脳血管内治療の適応と実際,術中のテクニカルな工夫,脳血管攣縮の予防と治療,クラゾセンタンの実践的な使用法,さらには術後急性期管理まで,日常診療に直結する知識と経験を幅広く収載しました.また,多数の手術動画や図表を交え,実際の臨床で役立つ実践書となることを目指しています.エビデンスと経験,直達術と脳血管内治療,そして治療から術後管理までを一冊の中で有機的に結び付けること――これが本書の編集理念です.各分野の第一線で活躍される先生方の豊富な経験と卓越した知見が,本書全体に凝縮されています.

本書の刊行にあたり,ご多忙の中,ご執筆いただきました諸先生方に,編者を代表して心より御礼申し上げます.また,本書の企画段階から多大なるご助言とご支援を賜りました鈴木秀謙先生,佐藤徹先生に深く感謝申し上げます.さらに,本書の企画・編集を通じて終始ご尽力いただきましたメディカ出版の岡哲也氏に厚く御礼申し上げます.

本書が,SAH診療に携わるすべての医療者にとって,困ったときにまず手に取る一冊となり,長く臨床現場で活用される文字通りの「SAH・スパズムバイブル」として,わが国のSAH診療のさらなる発展と患者さんのより良い転帰に貢献することを,編者一同,心より願っております.


2026年7月

編者を代表して 坪井 俊之

目次

第1部 SAH・スパズムの最新エビデンス

【第1章 総論】

■1 くも膜下出血の疫学と病態⽣理

■2 くも膜下出血診断のポイント―臨床症状・画像診断/予後とリスク因子

第2部 臨床での対応 ―直達術と脳血管内治療の実際

【第2章 急性期管理 治療戦略の思考プロセス ―初期対応と治療戦略】

■1 直達術が有用な病態

■2 脳血管内治療が有用な病態

【第3章 クラゾセンタン ―可能性と課題】

■1 クラゾセンタンの可能性

■2 クラゾセンタンの課題

【第4章 破裂脳動脈瘤直達術の再定義】

■1 総説 ―血腫制御手術としてのACCR

■2 なぜ今も直達術なのか

■3 症候性脳血管攣縮(SCV)の病態と血腫量の臨床的意味

■4 ACCRのコンセプトと実際の手技―術中判断としての血腫制御

■5 ACCRの症例提示

■6 Sylvian hematomaを伴う破裂脳動脈瘤への対応―ACCRが「術野成立条件」となる最重症病態

■7 Sylvian hematoma症例におけるACCRの実際

■8 ACCRの限界と注意点 ―過信しないための視点

■9 章のおわりに

[Appendix 1]ACCRにおける血腫可動化補助灌流(clot-vessel interface control)の実際

[Appendix 2]Extradural temporopolar approachの実際

【第5章 破裂脳動脈瘤の脳血管内治療 ―コイル塞栓術の適応と手技】

■1 破裂脳動脈瘤に対する脳血管内治療:総説

■2 破裂内頚動脈瘤(IC-Pcom/IC-AChA)

■3 破裂前交通動脈瘤(Acom)

■4 破裂椎⾻・脳底動脈瘤(VBA)

■5 破裂中大脳動脈瘤(MCA) ―W-EBを用いた治療

■6 破裂血豆状動脈瘤(BBA)

【第6章 直達術の奥義 ―こんなとき,どうする?】

■1 はじめに

■2 破裂内頚動脈

 -後交通動脈(IC-Pcom)動脈瘤

■3 破裂部分血栓化脳底動脈

 -上小脳動脈(BA-SCA)動脈瘤

■4 前交通動脈窓形成に合併した動脈瘤破裂によるくも膜下出血に対する開頭クリッピング術

■5 破裂前大脳動脈紡錘状動脈瘤に対するprotective bypass戦略

■6 瘤裏面ネック近傍癒着血管剥離中の出血―破裂内頚動脈  -前脈絡叢動脈(IC-AChA)動脈瘤

■7 破裂前交通動脈瘤に対するinterhemispheric approach,術中破裂への対応―Premature ruptureに至る2つのpitfallとその連鎖

【第7章 脳血管内治療の奥義 ―こんなとき,どうする?】

■1 はじめに

■2 破裂前交通動脈瘤:二瘤状かつ広頚の場合の戦略

■3 破裂内頚動脈血豆状動脈瘤

■4 スパズム期に診断されたくも膜下出血症例に対する脳血管内治療

■5 超高齢患者における多発不整形動脈瘤破裂の1例

■6 脳血管攣縮によって動脈瘤の描出が悪くなった症例

第3部 術後管理と合併症 ―リスクと予防・対応

【第8章 術後急性期の管理 ―スパズム予防を中心に】

■1 スパズム予防からみた直達術の完成

■2 スパズム予防:クラゾセンタン使用の場合

 1 クラゾセンタンを使用する場合の術後管理

 2 市中病院の取り組みの実際:単剤使用

 3 市中病院の取り組みの実際:シロスタゾール併用

■3 スパズムが起きた場合の対処法:脳血管内治療

 1 経皮的脳血管形成術(PTA)

 2 選択的局所動注療法

・WEB動画の視聴方法


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書籍情報

  • ISBN:9784840491815
  • ページ数:256頁
  • 書籍発行日:2026年9月
  • 電子版発売日:2026年9月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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