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- 若年性認知症とともに歩く僕の人生 人とつながり、楽しむ、生きる、そして輝く
商品情報
内容
59歳で若年性認知症と診断された猪鼻秀俊さんは、仕事や大好きな車の運転を諦める一方で、発症後に覚えたオカリナを吹いてバンド活動を楽しみ、デイサービスで出会った新しい仲間とともに子ども食堂で働き、地域での役割を得ました。妻の伸代さんは秀俊さんと一緒に各地で講演活動を行い、本人の気持ちを尊重すること、環境を工夫すること、見守ること、一人で抱え込まないことなどの介護経験に加えて、認知症になっても人とつながり、役割をもつことで、人生を「愉しめる」ことを伝えています。
本書は、認知症が進行しても現状を受け入れ、家族や周囲の人に支えられながら積極的に楽しみや喜びを見つけ、充実した毎日を過ごしている、そんな2人の記録です。
序文
はじめに
私は作業療法士で、長年、認知症のある方の作業療法に取り組んできました。近年、若年性認知症の方(以下、当事者)の活発な講演や文筆活動を通して、私たちは多くのことを学びました。でも私自身、当事者の方とのかかわりは少なかったと思います。一般社会でも偏見や思い込みなどがまだまだ払拭されないのが現状です。
そんな中である時、講演で、認知症をもちながら日々を丁寧に暮らし、希望をもって生きておられるご夫婦に出会いました。それが猪鼻秀俊さん・伸代さんご夫妻です。この会場に来られない方のために、講演だけでなく、本になって多くの人に読んでいただけるといいなあ、と思いました。それが本書の第Ⅰ部です。
第Ⅱ部は、この猪鼻さんご夫妻は、どんな環境で暮らし、どのような支援を受けておられるのだろう、と、2つの視点から考えました。
1つは、当事者を支援する地域の取り組み「けやきの家」です。当事者の支援は、このような居場所をつくることから始まります。そこで当事者は初めて仲間に出会い、1人ひとりにあった支援を受けながら、安心して、自信をもって暮らせるのです。そして、
月1回の「けやきカフェ」では、周囲に暮らす人々が、ゆるやかに、確かにつながり、社会に広がっていきます。
もう1つは、人としての生きる楽しみです。「これでいいのだバンド」で夢中になる。そこには音楽好きな仲間がいる。楽しさは倍増し、深まります。ライブで聴く人と共有する喜びは最高で、ともに「いる」ことが重要なのです。音楽の楽しみと認知症の有無は関係ないと、バンドメンバーは語ります。人は皆、生きる楽しみは共通なのです。まず演奏を聴いてみてください。148頁の二次元コードから聴くことができます。
この本から、つながる楽しさ、喜び、そしてかかわりの多くのヒントが得られることを願っています。
この本を編集するにあたっては、2人の協力者を得ることができました。内城一人氏と村田康子氏です。私たちは本をつくりながら、多くの発見がありました。本書を手に取ってくださった方にも、何かが得られ、元気が出るように祈ります。
編者を代表して 守口恭子
目次
はじめに
第Ⅰ部 認知症とともに歩く僕の人生
第1章 僕と病気とオカリナと―若年性認知症と診断された頃(猪鼻秀俊、猪鼻伸代)
受診
病気になって
わが家での工夫・配慮
失敗談
車の運転
「けやきの家」の子ども食堂
市長になったら?
第2章 僕と病気とオカリナと―認知症とともに生きる(猪鼻伸代)
病気の受け止め方
病気との向き合い方の変化
診断後、6年
これでいいのだ!
生き生きしている秀俊さんとこの先
オカリナと「これでいいのだバンド」
たくさんの出会いとつながり
第3章 少し症状が進んで(猪鼻伸代)
引っ越し
食事の配慮
謎の行動を想像する
コロナに罹る
食器の工夫
最近の工夫グッズ
第4章 介護する中で感じた思い(猪鼻伸代)
気持ちを切り替える
言葉―「ありがとう」
寂しく思うこと―コミュニケーション
葛藤と3つの言葉
第5章 今、そして、これから(猪鼻伸代)
オカリナをやめる時
かかりつけ医とケアマネジャー
リハビリテーション
「けやきカフェ」
「これでいいのだバンド」公演
今、そして、これから
第Ⅱ部 人とつながり、楽しむ、生きる、そして輝く
第6章 「けやきの家」と仲間たち(内城一人)
Kさんの願い
若年性認知症の人と運営する子ども食堂「セカンドキッチンけやき」
若年性認知症スタッフを探して
最初のスタッフYさん
子ども食堂の一日
WさんとK君の卓球試合
第1回認知症にやさしいまち大賞(現:認知症とともに生きるまち大賞)受賞
焼き立てパンの「一組食堂」
紆余曲折を乗り越えて
元トラックドライバーIさんの願い
ミニ縁日に孫を連れて
草むしり、野菜販売
猪鼻さんの参加
一人ひとりが主役の「けやきカフェ」
コロナ禍でもつながりを絶やさない
猪鼻さんと出会った意味
第7章 「これでいいのだバンド」と仲間たち(宇田英幸)
イノッティがもたらしてくれたもの―ただのバンド。されど極上のバンド
バンドメンバー座談会―「これでいいのだ」から生まれる音楽
第8章 若年性認知症当事者・家族・仲間とともに作る授業―作業的存在の理解(西方浩一)
けやきの家との出会い
文京学院大学での授業
学生からの感想
まとめ
第Ⅲ部 僕の大切な家族たち
第9章 「僕の、なんとなく幸せな出来事」(猪鼻秀俊)
第10章 猪鼻家のアルバム(猪鼻伸代)
コラム
大切な周囲の人たち
当事者からのメッセージ(渡邊雅徳)
おわりに
謝辞
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書籍情報
- ISBN:9784895908900
- ページ数:186頁
- 書籍発行日:2026年9月
- 電子版発売日:2026年9月25日
- 判:四六判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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