• m3.com 電子書籍
  • 人類の健康はどこへ向かうのか 持続可能な社会を考える健康のサイエンス

人類の健康はどこへ向かうのか 持続可能な社会を考える健康のサイエンス

  • ページ数 : 184頁
  • 書籍発行日 : 2026年7月
  • 電子版発売日 : 2026年10月6日
¥2,970(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 最大 54pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当
point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

《東大健康総合科学 × SDGs》
感染症の拡大/遺伝子情報の活用/病とともに生きる語り/地域共生社会のまちづくり/ビッグデータと政策立案/メンタルヘルスを守る社会など、健康をめぐる重要テーマを科学的に分析し、分かりやすく解説した入門テキスト。「健康をどう支えるか」という問いを、個人の責任や努力のみに帰するのではなく、社会全体で考え、支え合う視点から、総合的に論じる。
健康を、環境と社会と人間の関係性の中で総合的にとらえる


【主要目次】
はじめに

第Ⅰ部 ヒトと環境の科学
イントロダクション(藤本明洋:人類遺伝学教室教授)
1章 遺伝学はヘルスケアを変えるか?(藤本明洋)
2章 感染症とSDGs――持続可能な未来をめざして(モイ・メンリン:母子保健学教室教授)
3章 顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)の解決に向けて(野崎智義:生物医化学教室教授)
4章 生態学的健康決定要因とプラネタリーヘルス(橋爪真弘:国際保健政策学教室教授)
5章 低中所得国における母子保健の課題(柴沼 晃:国際地域保健学教室講師)
6章 人が減るのは問題か?――人類生態学からみた少子化(小西祥子:人類生態学教室准教授)

第Ⅱ部 ひとが生きることを支える科学
イントロダクション(仲上豪二朗:老年介護学教室教授)
7章 悩みも誰かの役に立つ――経験を共有し、個人と社会の未来を築く(宮本有紀:精神衛生・看護学教室准教授)
8章 住民ニーズに基づくまちづくりを進める秘策(吉岡京子:地域看護学教室准教授)
9章 「ケアの質」を守る――ケアの必要な人が安心してケアを受けられるように(山本則子:高齢者在宅長期ケア看護学教室教授)
10章 エコーが教えてくれる「失敗しない点滴」――看護理工学という新たな挑戦(仲上豪二朗、阿部麻里:老年看護学教室客員研究員)
11章 医療リアルワールドデータを使った医療と看護の質評価(森田光治良:基礎看護学教室講師)
12章 子どもがその子らしく過ごせる共生社会のために(池田真理:家族看護学教室教授、森崎真由美:家族看護学教室助教)
13章 赤ちゃんの未来を守るためにできること(春名めぐみ:母性看護学・助産学教室教授、米澤かおり:母性看護学・助産学教室准教授)

第Ⅲ部 社会と人の健康をつなぐ科学
イントロダクション(西 大輔:精神衛生・看護学教室教授)
14章 医療ビッグデータは健康をどのように変えるのか?(松山 裕:疫学・生物統計学教室教授、大庭幸治:情報学環・学際情報学府教授)
15章 パンデミックの時、みんなはどう振舞うべきか?――公衆衛生倫理の考え方(中澤栄輔:医療倫理学教室教授)
16章 世界で広がる運動不足は止められるか?――運動疫学と健康教育学(鎌田真光:保健社会学教室准教授)
17章 病いの生きにくさとはなにか?――病い経験をひもとく、糖尿病を持つ人々の視点から(加藤明日香:保健社会学教室講師)
18章 こころのケガに配慮する社会とは?(西 大輔)
19章 普及と実装の科学――エビデンスを社会に還元する(佐々木那津:精神衛生・看護学教室准教授)
コラム――こころの健康に効くアプリ(今村幸太郎:デジタルメンタルヘルス講座特任准教授)

おわりに

序文

はじめに

健康とは何でしょうか.病気がないことでしょうか? 長生きすることでしょうか? それだけでは十分ではないかもしれません.世界保健機関(WHO)は,「健康とは身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態」と定義しています.つまり,健康は単に医学の問題にとどまらず,社会のあり方,私たちが暮らす環境,そして人と人との関係性にも深く根ざした概念です.

東京大学医学部健康総合科学科では,「人間の健康を,環境と社会と人間の関係性の中で総合的にとらえる」という視点から,21世紀の健康を考える学際的な教育と研究を展開しています.本書は,この学科の理念と魅力を多くの読者に伝えることを目的として作られました.タイトル『人類の健康はどこへ向かうのか:持続可能な社会を考える健康のサイエンス』には,持続可能な社会の構築に貢献する知と実践への期待が込められています.

この学科の構成と同じく,本書は,環境生命科学,看護科学,公共健康科学という3つの専門分野から構成されています.それぞれの章が,現代社会の複雑な健康課題に対して,どのような視点や方法で向き合っているのかを示しています.

環境生命科学の章(第I部)では,気候変動,生物多様性の喪失,感染症の拡大,人口変動,遺伝子情報の活用といった,人類の未来にかかわるテーマを科学的に掘り下げています.人間の健康が自然環境とどれほど密接に結びついているか.プラネタリーヘルス(地球と人類の健康の共存)という考え方のもとで,気候変動対策や生態系保全,持続可能な医療といった視点を統合的にとらえる必要があることが語られています.

看護科学の章(第II部)では,人に寄り添う知としての「ケア」の本質に光が当てられています.看護は単に医学的治療の補助としてではなく,赤ちゃんの未来を守るための母子支援,病とともに生きる語りへの共感,ピアサポートによる対話的な支え,技術と看護の融合をめざす看護理工学など,多様な形で実践されています.また,地域共生社会の実現に向けたまちづくりの取り組みや,ケアの質を担保するためのリアルワールドデータの活用など,看護の専門性と社会的連携をつなぐ試みも紹介されています.

公共健康科学の章(第III部)では,ビッグデータを活用した政策立案,パンデミックに対する倫理的な対応,スティグマや社会的不平等への介入,メンタルヘルスを守る社会づくり,実装科学による介入普及の工夫など,「個人の健康を超えた,社会全体の健康」を支える視点が展開されます.誰もが健康でいられる社会とは何かを問うことは,そのまま「どんな社会を目指すか」という問いにつながっています.

本書の各章には,SDGs(持続可能な開発目標)の視点が通底しています.SDG3「すべての人に健康と福祉を」だけでなく,ジェンダー平等,教育,環境保護,技術革新,平和と公正など,健康と社会は多面的に接続されています.健康を考えるとは,社会をどうしたいか,未来をどう生きたいかを考えることでもあるのです.

健康総合科学科は,医療について学びたい人だけの場ではありません.人間とは何か,社会とはどうあるべきか,未来のために私たちにできることは何か.そんな問いを持つすべての人に開かれた場所です.本書を通じて,学びの可能性の広がりと,社会に向き合う知の面白さを感じ取っていただけたら幸いです.


目次

第Ⅰ部 ヒトと環境の科学

イントロダクション(藤本明洋:人類遺伝学教室教授)

1章 遺伝学はヘルスケアを変えるか?(藤本明洋)

2章 感染症とSDGs――持続可能な未来をめざして(モイ・メンリン:母子保健学教室教授)

3章 顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)の解決に向けて(野崎智義:生物医化学教室教授)

4章 生態学的健康決定要因とプラネタリーヘルス(橋爪真弘:国際保健政策学教室教授)

5章 低中所得国における母子保健の課題(柴沼 晃:国際地域保健学教室講師)

6章 人が減るのは問題か?――人類生態学からみた少子化(小西祥子:人類生態学教室准教授)

第Ⅱ部 ひとが生きることを支える科学

イントロダクション(仲上豪二朗:老年看護学教室教授)

7章 悩みも誰かの役に立つ――経験を共有し、個人と社会の未来を築く(宮本有紀:精神衛生・看護学教室准教授)

8章 住民ニーズに基づくまちづくりを進める秘策(吉岡京子:地域看護学教室准教授)

9章 「ケアの質」を守る――ケアの必要な人が安心してケアを受けられるように(山本則子:高齢者在宅長期ケア看護学教室教授)

10章 エコーが教えてくれる「失敗しない点滴」――看護理工学という新たな挑戦(仲上豪二朗、阿部麻里:老年看護学教室客員研究員)

11章 医療リアルワールドデータを使った医療と看護の質評価(森田光治良:基礎看護学教室講師)

12章 子どもがその子らしく過ごせる共生社会のために(池田真理:家族看護学教室教授、森崎真由美:家族看護学教室助教)

13章 赤ちゃんの未来を守るためにできること(春名めぐみ:母性看護学・助産学教室教授、米澤かおり:母性看護学・助産学教室准教授)

第Ⅲ部 社会と人の健康をつなぐ科学

イントロダクション(西 大輔:精神衛生・看護学教室教授)

14章 医療ビッグデータは健康をどのように変えるのか?(松山 裕:疫学・生物統計学教室教授、大庭幸治:情報学環・学際情報学府教授)

15章 パンデミックの時、みんなはどう振舞うべきか?――公衆衛生倫理の考え方(中澤栄輔:医療倫理学教室教授)

16章 世界で広がる運動不足は止められるか?――運動疫学と健康教育学(鎌田真光:保健社会学教室准教授)

17章 病いの生きにくさとはなにか?――病い経験をひもとく、糖尿病を持つ人々の視点から(加藤明日香:保健社会学教室講師)

18章 こころのケガに配慮する社会とは?(西 大輔)

19章 普及と実装の科学――エビデンスを社会に還元する(佐々木那津:精神衛生・看護学教室准教授)

コラム――こころの健康に効くアプリ(今村幸太郎:デジタルメンタルヘルス講座特任准教授)

おわりに

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:30.0MB以上(インストール時:65.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:120.0MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:30.0MB以上(インストール時:65.2MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:120.0MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784130634120
  • ページ数:184頁
  • 書籍発行日:2026年7月
  • 電子版発売日:2026年10月6日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。