血液疾患 治療・レジメン別 DPC・薬剤費ガイド

  • ページ数 : 706頁
  • 書籍発行日 : 2026年10月
  • 電子版発売日 : 2026年10月2日
¥13,200(税込)
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商品情報

内容

診療コストを一望する「数字から診た血液診療」資料集

本書は、厚生労働省によって定められた診断群分類包括評価(DPC)に基づき、疾患・治療レジメン別に入院期間の長短に応じた3種類のシナリオを想定し、各項目ごとにDPC包括収入と薬剤費のコスト、収支の関係をわかりやすくまとめた実務資料集。
血液内科医はもちろん、非血液内科医、薬剤師や医療事務・経理、管理職、経営者、製薬企業といった幅広い職域の方々にもおすすめの一冊。

序文

緒言


TMGあさか医療センターの渡邉です.このたび,血液内科領域の入院診療におけるDPCを,治療レジメンごとに整理した資料集を作成いたしました.

血液内科では,急性白血病,悪性リンパ腫,多発性骨髄腫などの造血器悪性腫瘍に加え,再生不良性貧血をはじめとする良性血液疾患も扱いますが,これらの疾患では,計画的な初回導入を除くと,入院期間が長くなりやすく,支持療法や合併症管理により診療内容も複雑になります.一方で,日常診療の現場では,個々の治療選択や入院期間がDPC上,どのように評価され,DPC包括収入と薬剤費の関係にどのような影響を及ぼすのかを医師がその都度確認することは難しいと思います.

近年,病院経営を取り巻く環境は厳しさを増しており,診療の質を維持しながら,医療資源の使い方や収益構造にも目を向ける必要性が高まっています.血液疾患の患者さんに対して継続的に適切な診療を提供するためには,診療体制そのものを持続可能にしていくことが重要です.私自身,民間病院で血液内科部長として診療と運営の両面に関わるなかで,DPCを意識した入院診療の整理が必要であると感じてきました.その考えをSNSで発信したところ,株式会社シチズンシップの小室裕太郎氏にお声がけいただき,本書をまとめる機会をいただきました.ここに深く感謝申し上げます.

本書は,DPC制度そのものを網羅的に解説するものではなく,入院診療における「治療別のDPC包括収入と薬剤費の関係」を確認するための実務資料集として作成しました.

各項目では,治療レジメンごとにDPC点数,入院日数別の包括収入,薬剤費,想定シナリオごとの収支を一覧できるようにしました.また,DPC包括評価の対象となることがある高額薬剤費についても,対象となる適応や診断群分類を確認するための参考情報として整理しています.

本書の構成,使い方としては,まず,各項目ごとに冒頭の見開きページに,治療レジメン,条件,薬剤費,薬剤使用の前提を記載していますので,はじめにご確認ください.そのうえで,早期退院,Day 14頃までの観察,2コース目までの入院など,想定した複数の入院シナリオにおけるDPC包括収入,薬剤費,薬剤費控除後DPC収支を比較していただける構成としていますので,入院診療計画や継続の判断などの参考にしていただけると幸いです.さらに,使用可能な薬剤,実際に1コースまたは一定の治療期間を行った場合の薬剤ごとの購入数,薬価をまとめ,入院開始後の日ごとのDPC点数と累計収入を確認することができるようになっています.そうすることで,入院継続による収益構造の変化や,治療開始日の違いによる影響も把握しやすくなるものと思います.

なお,計算にあたっては,医療機関別係数を便宜的に1.5として設定しています.大学病院本院などではこれより高い係数となる場合が多く,一般病院などでは低くなる場合もありますので,実際の検討に際しては各施設の係数に置き換えてご確認ください.また,患者条件は身長170 cm,体重60 kgを仮定し,体表面積に基づいて薬剤量を算出しています.

ジェネリック医薬品が存在する抗がん剤については,便宜上,特定の1社の薬価を用いて計算しています.そのため,実際の患者さんの体格,投与量,採用品目,薬価改定,入院中の処置・検査・輸血・支持療法,合併症治療などにより,収支は変動します.本書の数値は,各施設で検討する際の目安としてご活用ください.

本書は,血液内科医が入院診療を計画する際の参考資料としてだけでなく,病院薬剤師,医事課,経営管理部門,病院管理職の方々にも活用いただけることを意図しています.また,製薬企業のMRの方々にとっても,血液内科領域の入院診療がDPC上,どのように評価され,薬剤費や入院期間とどのように関係しているのかを理解する一助になると考えています.これにより,医師や薬剤師,病院事務部門との対話がより実務に即したものになることを期待しています.

本書が,血液内科診療におけるDPCと薬剤費の理解を深め,必要な治療を適切に行いながら,持続可能な診療体制を考えるきっかけとなれば幸いです.そして,そのことが血液疾患と闘う多くの患者さんへの継続的な医療提供に少しでも寄与することを願っています.


2026年9月末

渡邉 純一<

目次

緒言

目次

略語一覧

序説

1 本書の使い方

2 入院診療で算定される加算・高額検査など

治療・レジメン別 DPC・薬剤費

1 急性白血病

2 悪性リンパ腫

3 多発性骨髄腫

4 骨髄増殖性腫瘍

5 骨髄異形成症候群

6 再生不良性貧血・免疫性血小板減少症

附録

DPC包括評価対象外となる主な薬剤・適応

疾患・治療別収支一覧

薬剤費一覧

索引

著者略歴

利益相反(COI)

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書籍情報

  • ISBN:9784911284094
  • ページ数:706頁
  • 書籍発行日:2026年10月
  • 電子版発売日:2026年10月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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