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- 酒さ・敏感肌
商品情報
内容
難治例の対応では,患者指導のコツを具体的な事例を通じて示し,治療脱落を防ぐための方法を提案する.
敏感肌の最新の研究をもとに,患者の肌質ごとに最適な肌ケアの方法を解説する.
p.51 図1,p.170 図1は未収載です.
序文
序文
本書は,診断から治療にいたるまでの過程で,患者背景や環境因子などの日常生活への配慮,そしてスキンケア指導がとくに重要な要素となる,酒皶と敏感肌に焦点を当てています.酒皶の皮疹を仔細に観察すると,その症候や症状は多彩であり,患者の訴えも多様であります.皮膚科で数年トレーニングを積んだ医師にとって,症状が進行し悪化した状態の酒皶・丘疹膿疱型酒皶を診断すること,もしくは疑うことはむずかしくありません.一方で,淡い紅斑や毛細血管拡張を主たる症候とする病初期,もしくは軽症の紅斑毛細血管拡張型酒皶は,主訴が皮膚の赤み・赤ら顔ではなく,顔の痒みやムズムズ感などの違和感やほてりなどのいわゆる敏感肌状態の場合も少なくありません.また,酒皶患者ではダニやハウスダスト,花粉などの環境抗原に対する特異的IgEを有する場合もあり,環境因子に配慮した生活指導やアレルギー対策も治療の一環に組み込むことが必須です.医薬品による治療だけでは酒皶を完治に導くことは困難な場合も多く,肌質に配慮したスキンケア指導が,肌バリア機能の維持・改善から酒皶症候の寛解導入には必須になります.本書前半では,酒皶の診断・治療に加えて,酒皶の肌質や病態の解説をしております.個々の酒皶患者の症候にあわせた治療や,肌質にあわせたスキンケア指導に役立てていただければ幸いです.
本書の後半では,敏感肌の理解を深めていただけるよう,敏感肌に関する情報を網羅的にまとめております.日本語で記載された,敏感肌を医学的・科学的にまとめた成書は,2007年に発行された「敏感肌の科学」(原著Sensitive Skin Syndrome, 監・訳 田上八朗,フレグランスジャーナル社)があります.酒皶はアトピー性皮膚炎とともに敏感肌状態を来しやすい病態であり,私は「敏感肌の科学」で,皮膚病変としては他覚的に確認できない敏感肌の検証方法について学びました.原著「Sensitive Skin Syndrome」の発刊から20年近くが経過し,敏感肌の医学的・科学的情報が蓄積されている一方で,患者・一般の人々・メディアが表現・理解する敏感肌と医学的敏感肌との乖離を疑問に思い,医療としての敏感肌治療方法の限界に試行錯誤する日々を過ごしております.本書の後半では,敏感肌の病態や評価方法,皮膚疾患における敏感肌の病態理解,日本における敏感肌の文化背景,敏感肌改善に貢献する日本のスキンケアメーカーの取り組みをまとめております.他覚的に認識できる皮膚病変を基にする記載学的皮膚科学成書では触れられることのない敏感肌は,皮膚科学として扱われる機会が少なく,肌質を評価するスキンケアの一分野として日本では研究が進んで参りました.そこで,本書では敏感肌研究に長年取り組んでいる日本のスキンケアメーカーの研究者・開発者の方々に,各社の敏感肌に対する取り組みを執筆いただいております.本書が,敏感肌の病態と理解の一助になるとともに,これからの敏感肌研究・治療の発展の礎になれば幸甚に存じます.
盛夏の銀座にて
山﨑 研志
ALOOP CLINIC & LAB
目次
Part1 酒さの病態理解
酒さoverview;病態理解のup-to-date
Part2 酒さの診療の基本
1.酒さの鑑別診断
2.酒さの治療:肌質を考慮したスキンケア
3.?瘡による炎症後紅斑の早期解決方法
4.酒さの治療:内服療法
5.酒さの治療:アゼライン酸外用薬
6.酒さの治療:メトロニダゾール外用薬
7.酒さの治療:タクロリムス
8.酒さの治療:酒さ・赤ら顔のレーザー治療
9.酒さの治療:酒さ・赤ら顔のIPL治療
Part3 エキスパートの酒さ治療─どう治療薬を選択するか
1.丘疹膿疱型酒さ(酒さ性?瘡):メトロニダゾール外用+生活指導
2.丘疹膿疱型酒さ:ドキシサイクリン内服+メトロニダゾール外用
3.7年後に再発したタクロリムスによる酒さ様皮膚炎:ミノサイクリン内服+メトロニダゾール外用
4.第1~3度酒さの内服・外用療法,第1度酒さのIPL治療
5.酒さ・赤ら顔の心身医学的アプローチ
6.酒さ・赤ら顔の漢方療法
7.?瘡による炎症後紅斑,陥凹性瘢痕・陥凹性瘢痕部の赤みの治療
8.Dermatological View:私とメトロニダゾール
Part4 環境因子による皮膚炎
1.マスク皮膚炎としての口囲皮膚炎
2.マスク皮膚炎としての接触皮膚炎
3.マスク皮膚炎としての毛包虫性皮膚炎
4.マスク皮膚炎としての?瘡
5.マスク着用時のスキンケア
6.PM2.5による皮膚障害─酸化ストレス,バリア機能障害,免疫応答異常
7.空気曝露接触皮膚炎
8.紫外線と皮膚炎の分子病態・症状
Part5 敏感肌の科学
1.敏感肌総論
2.敏感肌の学術的定義と病態
3.敏感肌に関する疫学調査・アンケート調査
4.敏感肌の測定方法と客観的評価法
5.「敏感肌」の表現と捉え方─広告・美容書・意識調査を手がかりに
Part6 敏感肌と皮膚疾患
1.酒さにおける敏感肌
2.アトピー性皮膚炎における敏感肌
3.?瘡における敏感肌
Part7 敏感肌のスキンケア
1.敏感肌への取り組み─スキンケア配合製品の設計から洗浄方法の工夫
2.敏感肌のセラミドケア研究
3.敏感肌への取り組み ─表皮角層細胞間接着デスモグレインへのアプローチ
4.低刺激性スキンケア製品の開発概念
5.敏感肌への取り組み―QOLを高めるために
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書籍情報
- ISBN:9784059890997
- ページ数:192頁
- 書籍発行日:2025年10月
- 電子版発売日:2026年10月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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