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- 整形外科SURGICAL TECHNIQUE BOOKS 16 若手医師のための 新 人工股関節置換術 BHA・THA [動画付き]
商品情報
内容
BHA・THAの基礎知識から適応、術前計画、各進入法と手術手技、特殊例、合併症対策、最新の手術支援技術までを体系的に整理。写真と動画で理解を深め、若手から専門医まで日常診療に直結する実践的知識を網羅した一冊。
序文
編集にあたって
人工骨頭置換術(bipolar hip arthroplasty:BHA)および人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)は,今日の整形外科診療において欠くことのできない手術手技です.高齢化に伴う大腿骨近位部骨折の増加に加え,変形性股関節症をはじめとする股関節疾患に対するQOL向上への期待も高まり,その重要性はますます大きくなっています.
一方,近年のBHA・THAを取り巻く進歩には目覚ましいものがあります.インプラントデザインや摺動面,生体材料の改良,3次元術前計画の普及,低侵襲手術の発展に加え,ナビゲーション,ロボティックアーム,AR,患者適合型手術支援ガイドなど,新たなテクノロジーが次々と臨床に導入されています.人工股関節手術は,まさに「経験と手技」の時代から,それらに「デジタル技術と精密性」を融合させる時代へと進化しています.しかし,どれほど技術が進歩しても,手術の成否を決める根幹が,正確な基礎知識,適切な術前計画,基本手技の確実な遂行,そして合併症を予測し回避する術者の判断力にあることは変わりません.むしろ選択肢が増えた現在だからこそ,「なぜこのインプラントを選ぶのか」「なぜこの進入法なのか」「この一手をどのように行うのか」を自ら考え,十分に理解したうえで手術に臨む力が求められています.
このような背景から,本書『若手医師のための 新 人工股関節置換術 [BHA・THA]−基礎知識・基本テクニック・合併症対策』を企画しました.本書では,生体材料・インプラントの基礎から,適応と術前計画,各種進入法,セメントレス・セメント固定の実際,特殊例への対応,術中・術後合併症,周術期管理,さらには最新の手術支援技術まで,現在のBHA・THAに必要な知識と技術を体系的に網羅しています.
本書の最大の特色は,わが国を代表する股関節外科医の先生方に,それぞれが最も得意とする手術手技をご担当いただいたことです.単なる術式の解説にとどまらず,長年の経験から培われた細かな工夫や判断,ピットフォールまで,惜しみなく示していただきました.さらに,術者の立ち位置から見た視野を重視したイラストを豊富に用い,読者の皆様が実際に手術室で術野に立ったときに,そのまま手技をイメージできる構成を目指しています.
若い先生方には,本書を単に「手術のやり方を覚える本」としてではなく,トップサージャンの思考と技術を追体験する一冊として活用していただきたいと思います.優れた外科医になる近道はありません.基本を学び,術前に考え抜き,手術を振り返り,一例一例から学び続ける.その積み重ねの先に,自らの手術が形づくられていきます.そして,新しい技術を取り入れるときにも,その土台となるのは揺るぎない基本手技です.本書が,次世代を担う股関節外科医の確かな礎となり,患者さんにより安全で質の高い医療を届ける一助となれば,編集者としてこれ以上の喜びはありません.
最後になりましたが,ご多忙のなか,貴重な経験と卓越した技術を惜しみなくご執筆くださった先生方,ならびに本書の刊行にご尽力いただいたすべての関係者の皆様に,編集者を代表して心より御礼申し上げます.
編集責任 &北里大学大学院医療系研究科
整形外科学教授 &高平尚伸
人工股関節置換術(THA)および人工骨頭置換術(BHA)は,変形性股関節症や大腿骨頚部骨折をはじめとする股関節疾患に対する標準的な治療として広く普及し,多くの患者さんの歩行能力や生活の質を支えてきました.一方で,良好な長期成績を得るためには,インプラントや生体材料に関する知識,適切な術前計画,正確な手術手技,そして合併症への的確な対応など,幅広い知識と技術が求められます.
本書は,これからBHA・THAを学ぶ若手整形外科医にとっての入門書であると同時に,すでに多くの手術を経験している術者にとっても,自らの知識や手技を見直し,さらに技術を高めるための実践的な手引きとなることを目指して企画しました.
まず,生体材料,インプラント,骨セメントといった基礎から,適応,術前計画,脚長・オフセット調整までを体系的に解説しています.手術手技については,現在広く用いられているさまざまなアプローチに加え,臼蓋カップや大腿骨ステムの固定方法,BHA特有の注意点まで,実際の手術に役立つポイントを中心にまとめました.さらに,骨移植や骨切り術後など,難易度の高い症例への対応についても取り上げています.また,感染,脱臼,疼痛,出血,神経障害,VTE,術中骨折など,THA・BHAを行ううえで避けて通ることのできない合併症について,その予防から発生時の対応までを実践的に解説しました.
さらに本書の特徴として,ロボティックアーム支援,CTベースドナビゲーション,ポータブル・ARナビゲーション,3D立体モデル,患者適合型手術支援ガイドなど,より正確で安全な設置技術を実現するための新しい手術支援技術についても紹介しています.基本を大切にしながら,新しい技術をどのように臨床へ取り入れていくかを考える一助となれば幸いです.
豊富な手術動画も活用し,文字や図だけでは伝わりにくい「手の動き」や「手技のコツ」をできるだけ具体的に示しました.
本書が,BHA・THAをこれから始める先生方の道標となり,また経験豊富な先生方にとっても日々の手術を振り返り,より安全で確実な人工股関節手術を追求するための適一冊となることを願っています.
九州大学大学院医学研究院
整形外科学講座教授 &中島康晴
高齢者の大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術(BHA),ならびに変形性股関節症や大腿骨頭壊死症などに対する人工股関節全置換術(THA)は,日常診療に欠かすことのできない標準的手術となっています.近年では,インプラント材料やデザインの進歩,画像支援技術の発展,低侵襲手術手技の普及により,従来と比較して合併症の低減や長期成績の向向上が期待できる時代となりました.その一方で,患者の活動性や期待水準が高まるなか,術者にはこれまで以上に確かな基礎知識,的確な判断力,そして安全で再現性の高い手技が求められています.
本書は,そのような現代のBHA・THAに必要とされる知識と技術を,あらためて体系的に整理し,日常臨床に直結するかたちで提示することを目的として企画されました.内容は,BHA・THAに用いられるインプラント,生体材料,骨セメントの基礎知識にはじまり,適応と非適応,術前計画,脚長・オフセット調整の考え方など,術前評価と計画の実際を丁寧に解説しています.さらに,各種進入法の特徴と使い分け,カップおよびステム設置の実際,合併症の予防と対策,特殊症例への対応に至るまで,臨床現場で本当に役立つポイントを一冊に集約しました.加えて,多くの執筆者の先生方より動画もご提供いただいており,理解しやすく,明日からの臨床に直結する実践的な内容となっています.さらに,コンピュータ支援手術(computer-assisted surgery:CAS)が発展している今日において欠かすことのできない,ナビゲーションシステムやロボティックアーム支援技術についても網羅されています.
BHA・THAは,基本に忠実であることが最良の結果につながる一方で,細部の工夫や配慮が,合併症の回避や術後機能の向上に直結する手術でもあります.そのため本書では,経験豊富な執筆者の先生方に,基本手技を丁寧に解説していただくとともに,実践の中で培われたコツやピットフォールについても率直にご提示いただきました.
本書が,これからBHA・THAを学ぶ若手医師にとっては基礎を確実に身につけるための道標となり,すでに多くの症例を経験している整形外科医にとっても,自らの手技や考え方を見直す契機となれば幸いです.本書が,より安全な手術の実践と治療成績の向上,ひいては患者のQOL向上に少しでも寄与することを心より願っています.
金沢医科大学
整形外科学講座主任教授 兼氏 歩
目次
【第1章 BHA・THAのインプラントの基礎知識】
■1 生体材料の基礎知識
■2 BHA・THAのインプラントの種類と分類
■3 BHA・THAに必要な骨セメントの基礎知識
【第2章 適応と術前計画】
■1 BHA・THAの適応と非適応
■2 BHA・THAの術前計画(2Dと3D)
■3 脚長・オフセット調整のピットフォール
【第3章 BHA・THAに用いられる進入法】
■1 仰臥位:前方法(DAA)
■2 仰臥位:前外側法(ALS)
■3 側臥位:前外側法(OCM,modified WJ)
■4 側臥位:側方法
■5 側臥位:後方アプローチ
■6 上方アプローチによるBHA
【第4章 BHA・THAの手術手技】
■1 臼蓋カップのセメントレス固定手技
■2 臼蓋カップのセメント固定手技
■3 セメントレスステムにおける手術手技1:Taper wedge型
■4 セメントレスステムにおける手術手技2:curved short stem
■5 セメントレスステムにおける手術手技3:full HA
■6 セメントステムにおける手術手技
■7 特に注意すべきBHA・THA
落とし穴とトラブルシューティング:セメントレスステムの場合
【第5章 特殊例に対する手術】
■1 塊状骨移植の手技
■2 短縮骨切り併用THA
■3 Chiari骨盤骨切り術後のTHAを中心に
■4 大腿骨骨切り後のTHA
【第6章 BHA・THAの術中・術後の合併症管理と対策】
■1 感染の予防と対策
■2 脱臼の予防と対策
■3 Multimodal analgesiaの実際
■4 人工股関節全置換術(THA)における出血対策:Patient Blood Managementの観点からみた周術期管理
■5 神経障害の予防と対策
■6 静脈血栓塞栓症(VTE)の予防と対策
■7 術中骨折の対応方法
■8 早期復帰への周術期管理とリハビリテーション
【第7章 手術支援技術】
■1 ロボティックアーム支援(Mako)
■2 CTベースドナビゲーション
■3 ポータブルナビゲーション(ARベースドナビゲーション含む)
■4 実物大臓器立体(3D立体造形)モデル
■5 患者適合型手術支援ガイド
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書籍情報
- ISBN:9784840491952
- ページ数:264頁
- 書籍発行日:2026年11月
- 電子版発売日:2026年10月29日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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