褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2025

  • ページ数 : 144頁
  • 書籍発行日 : 2025年6月
  • 電子版発売日 : 2025年6月20日
¥3,740(税込)
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内容

作成プロセス,エビデンスの強さ,推奨度はMinds 診療ガイドライン作成マニュアルに準拠して作成した.
前回2018年からの主な変更点は,1)神経内分泌腫瘍の位置づけが明確となったPPGLの疾患概念の変更,2)診療アルゴリズム,診断基準の精緻化,3)新規の機能検査,画像検査の位置付け,4)遺伝学的検査の実診療での施行と注意点,5)新規核医学治療,6)頭頸部PGLの追加,7)小児発症例の診断・治療,などであり,そのほか近年話題の分子標的薬の現状と展望についても掲載している.

序文

「褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2025」作成にあたって

褐色細胞腫は1886年にドイツの病理学者であるFelix Fraenkel によりはじめて報告されて以来,約140年の歴史を有する古典的かつ代表的な内分泌腫瘍である.その後,1926年に米国メイヨークリニック 創設者の1人であるCharles H. Mayo により一連の症例において高血圧や発作性症状の出現など,臨床的特徴が詳細に報告され,内分泌性高血圧を呈する代表的な副腎疾患との臨床的意義が確立され,現在では基本的に同じカテゴリーの疾患であるパラガングリオーマ(PGL)と合わせて,褐色細胞腫・パラガングリオーマ(PPGL)として総称される,疾患のカテコールアミンの過剰産生とそれに伴う高血圧などの多様な症状を呈する内分泌疾患としての特徴と,潜在的に転移を来す悪性疾患と位置づけられ,実際,患者の約10~20%において骨,肺,肝臓,リンパ節などへの転移を認める.ホルモン測定法と画像検査法の進歩により,典型例での診断は比較的容易になってきたが,希少疾患であるため,異なる専門分野の医師が経験することも少なくなく,標準的な診療ガイドラインの必要性が高い疾患であるといえる.著者らは,これまで厚労省の研究班,日本内分泌学会,日本臨床研究開発機構,国立国際医療研究センターの支援,連携により,褐色細胞腫診療指針を2010年,2012年に作成,2018年に「褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018」を発表してきた.しかし,その後,7年が経過し,その間,病態,診断,治療において様々な進歩が見られたことから,ガイドライン2018年版を改訂し,2025年版を作成することとした.

主な変更点は,1)神経内分泌腫瘍の位置づけが明確となったPPGLの疾患概念の変更,2)診療アルゴリズム,診断基準の精緻化,3)新規の機能検査,画像検査の位置づけ,4)遺伝学的検査の実診療での施行と注意点,5)新規核医学治療,6)頭頸部PGL の追加,7)小児発症例の診断・治療,などである.今回の改訂でも2018版と同様に作成プロセス,エビデンスの強さ,推奨度はMinds 診療ガイドライン作成マニュアルに準拠して作成したが,想定以上に多くの時間とエフォートが必要であった.作成委員会,システマティックレビュー委員会,査読委員会の委員,顧問の先生方の協力,尽力に改めて深謝する.本診療ガイドラインがわが国の褐色細胞腫・パラガングリオーマの診療水準,患者QOL,さらにわが国の公衆衛生の向上に貢献できれば幸いである.


2025年5月

一般社団法人 日本内分泌学会 臨床重要課題
「褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドラインの策定と診療水準向上」代表者
国立国際医療研究センター
糖尿病内分泌代謝科 診療科長,内分泌・副腎腫瘍センター センター長
田辺 晶代

目次

第Ⅰ章 褐色細胞腫・パラガングリオーマ  

 1 総論

 2 疫学

 3 内分泌学的診断(機能診断)

 4 画像診断

 5 内科的治療

 6 外科的治療

 7 高血圧クリーゼ

 8 頭頚部パラガングリオーマの診断・治療

 9 妊婦における診断・治療

 10 小児期発症例PPGLの標準的診断・治療

 11 病理組織診断

 12 遺伝学的検査・遺伝カウンセリング

 13 遺伝子病的バリアントに応じた診療アルゴリズム

 14 予後およびライフロング・サーベイランス

第Ⅱ章 転移性褐色細胞腫・パラガングリオーマ  

 1 転移リスクの評価法

 2 化学療法

 3 核医学治療

 4 放射線外照射(骨転移,軟部組織転移への照射)

 5 骨転移の治療

 6 疼痛の治療

 7 便秘の治療

第Ⅲ章 Perspectives  

 Perspectives

第Ⅳ章 FAQ(フリークエントリー・アスクド・クエスチョンズ)  

 1 がん登録における褐色細胞腫・パラガングリオーマの現状・位置付け

 2 カテコールアミン非産生腫瘍の診断と治療

 3 分子標的薬の現状と展望

 4 海外における核医学検査・治療 Update

第Ⅴ章 参考資料  

 参考資料

第Ⅵ章 利益相反の開示  

 利益相反の開示

文献


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書籍情報

  • ISBN:9784787882356
  • ページ数:144頁
  • 書籍発行日:2025年6月
  • 電子版発売日:2025年6月20日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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