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- NICUマニュアル 第6版
商品情報
内容
これまで通り実臨床における経験知に重きを置ながら、現在確立しているエビデンスを融合させ、より一層臨床に役に立つマニュアルとしてアップデートされた。122名の執筆陣による新生児医療の最前線がここにある。
序文
第6版の序
NICUマニュアル初版は故井村総一先生、多田裕先生、故仁志田博先生を編集世話人として企画・編集され1989 年に刊行されました。新生児医療の第一線で活躍されている新生児医療連絡会の先生方の執筆によって現場ですぐに使えるガイドとして以後版を重ね、今や新生児の医療現場では欠かせない書籍の一つとなっています。
近代新生児医療、特に早産児の救命率向上のエポックメイキングは従圧式人工呼吸器と肺サーファクタント補充療法の導入であることは間違いないところです。その結果、より在胎週数の短い児が救命されるようになり、1993年に早産の定義が妊娠24週から22週へ引き下げられました。在胎24週未満で出生した児は在胎24週以上で出生した児と大きく異なる管理が必要となり、詳細な管理法が記載されている本書の果たしている役割は大きいと考えます。
死亡率が改善しても神経学的後障害発生率が増加しては真の新生児医療の改善とはいえません。そのため、現在は死亡と神経学的後障害を合わせた複合アウトカムが重要な指標となっています。最善を尽くしても神経学的後障害をきたす児は依然として存在しています。そうした現実を踏まえ、本書の刊行時からのコンセプトである教科書的・理論的記述を極力省き、より実践的なマニュアルとなるように配慮しました。今回の改訂にあたってもそのコンセプトは踏襲されています。
一方、医療界は従来の経験則に基づいた医療からエビデンスに基づく医療に急速にシフトしてきています。新生児医療においても標準化が提唱され、少しずつガイドラインの作成も進んでいますが、エビデンスに基づいた診療を提案できる項目は多くはありません。
しかしながら、日本の新生児医療が世界最高水準の成績を誇る背景には、本邦独自の知見と経験に裏打ちされた実践力があります。本書が長年にわたり信頼を得てきたのは、こうした日本の現場に即した実践的知識を反映しているからにほかなりません。係争事例において診療根拠として引用されることがあるのも、その信頼性の証といえるでしょう。そういった面も加味して第6版からは代表的な参考文献と項目毎に執筆者名を掲載することとしました。すべての症例がマニュアル通りに治療して改善が得られるわけでないことは臨床医だれもが経験していることです。初学者はえてしてマニュアルに頼りがちですが、本書と並行し教科書を精読して、病態生理を理解することによって本書の有用性がより理解できるはずです。今回、11年ぶりの改訂で、現状の医療に十分見合う内容にアップグレードし、著者間で記述の整合性に齟齬が生じないよう内容の見直しを行いました。本書をよりよいマニュアルに成長させるには読者の忌憚ないご意見が重要であるので、編集部へお寄せください。
最後にご多忙中にもかかわらず改訂を快く引き受けていただいた執筆者各位並びに各章の代表編集者各位に厚く御礼を申し上げます。また、第6版改訂の提案にご快諾いただき、遅れがちになる原稿を管理し予定通りの発刊日にこぎつけられたのは、編集を担当いただいた中立稔生氏と稲葉小春女史のおかげであり、この場を借りて感謝申し上げる次第です。
本書が引き続き新生児医療の現場で活用されお子様達のQOL向上に役立ことを祈願して第6版の序といたします。
2025年7月吉日
編集世話人
細野 茂春(編集主幹)、徳久 琢也、中西 秀彦
目次
I章 総論
A 新生児医療総論
B リスク評価
II章 正期産新生児
A 分娩室でのケアと新生児蘇生
B ルチン診察
C 標準的ケア
III章 ハイリスク児
NICU概要
A NICU入院児のルチン
B 主要症候に対する診断学的アプローチ
C リスクの予測される児への対応
D ハイリスク児の基本的管理
E ハイリスク児の病態・疾患別管理
IV章 ベッドサイド検査
A ベッドサイドの検査
B モニター用機器の使用法
V章 手技
A 検査
B 処置・治療
VI章 新生児医療をめぐる諸問題
A 倫理的問題
B 診療ガイドライン
C 新生児医療に関する行政通知
D 医療的ケア児への支援制度と課題
VII章 新生児医療に必要なデータ
A 正常値
B 薬剤
C 胎児・新生児への母体・母乳の影響
D 新生児関連医療統計データ
E 換算表
F 予後
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書籍情報
- ISBN:9784307170840
- ページ数:906頁
- 書籍発行日:2025年7月
- 電子版発売日:2025年7月11日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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