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臨牀消化器内科 Vol.40 No.8 増刊号「膵疾患の診療」
- ページ数 : 292頁
- 書籍発行日 : 2025年7月
- 電子版発売日 : 2025年7月18日
商品情報
内容
急性膵炎,慢性膵炎,自己免疫性膵炎,膵癌,その他の膵腫瘍の5 パートに分け,本書一冊で膵疾患の最新情報を網羅的に理解できる内容となっている.膵臓専門医はもちろん,膵疾患を専門とされていない消化器内科医,一般内科医,さらに研修医の先生方にも理解しやすいように,図表,写真,イラストを多用し,わかりやすくまとめていただきました.(序文より抜粋)
序文
序文
膵炎や膵癌の罹患者数は,増加の一途を辿っています.日本膵臓学会が主導して実施した2021年の膵炎全国調査(2021年受療患者を対象)によれば,年間推計受療患者数は,急性膵炎が61,080人,慢性膵炎が73,590人,早期慢性膵炎が7,260人,自己免疫性膵炎が16,750人と報告されています.おそらくCOVID—19の影響により,軽症膵炎症例の入院が減少したために急性膵炎のみが調査開始後初めて減少しましたが,その他の膵炎では2016年の調査より大きく増加していました.一方,わが国では膵癌による年間死亡者数が2023年時点で4万人を超え,胃癌を抜いて癌腫別死亡数で第3位となりました.著名人が膵癌で亡くなったというニュースを,ほぼ毎日のように耳にします.胃癌や大腸癌のような対策型検診(住民検診)の対象とはなっておらず,“治る”膵癌を見つけることは容易ではありません.米国においては,近い将来に膵癌が癌腫別死亡数の第2位になると予測されており,まさに膵疾患は代表的なアンメット・メディカル・ニーズの一つです.
若い先生方のなかにはご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが,日本にはかつて,厚生労働省難治性疾患克服研究事業の一環として,「難治性膵疾患に関する研究班」が存在していました.私の手元には,今から40年前,昭和60年度(1985年)の厚生省特定疾患難治性膵疾患調査研究班(班長:竹内 正先生)の研究報告書があります.そこでは研究の目標として「膵囊胞性線維症,慢性膵炎,膵の発生異常,重症急性膵炎を対象とし,その実態を調査し,成因を調べ,病態を究明することにより,適切な診断法,治療法を確立することを最終の目標としている」と記載されています.慢性膵炎や膵の発生異常が「難治性膵疾患」として明記されていたことに驚かれる方もおられるかもしれませんが,それほどまでに膵疾患は難治性で,未解明の部分が多かったということです.40年たった今でも解明されていないことも少なくありません.この研究班は,難病として医療費補助の対象とされていた重症急性膵炎や囊胞性線維症だけでなく,慢性膵炎,自己免疫性膵炎も研究対象とし,日本における膵炎研究をリードする組織として確固たる地位を築いていました.この研究班の活動により,多くの研究が進められ,たとえば重症急性膵炎の致命率は1980年代の30%から,直近の全国調査では5%まで劇的に低下しています.また,世界に先駆けて提案された「早期慢性膵炎」の診断基準,自己免疫性膵炎の疾患概念の確立と診断基準の策定など,この研究班が果たした役割はきわめて大きなものでした.報告書自体が,当時の膵炎診療の最前線を集約した貴重な資料であったともいえるでしょう.その後,重症急性膵炎が難病指定から外れたことなどを背景に,この研究班は2017年に長い歴史に幕を下ろすこととなりました.しかし,全国調査をはじめとする主要な事業は,現在,日本膵臓学会膵炎調査研究班が主体となって継続されており,先人たちが築いた貴重な歴史と成果を引き継いでいます.
さて,本増刊号は300ページ近くに及ぶ大作となりました.急性膵炎,慢性膵炎,自己免疫性膵炎,膵癌,その他の膵腫瘍の5パートに分け,それぞれの疫学,病態,診断,治療に関して日本を代表する専門家の先生方に加え,新進気鋭の若手の先生方にもご執筆いただきました.かつての難治性膵疾患に関する調査研究班の報告書をイメージし,本書一冊で膵疾患の最新情報を網羅的に理解できる内容となっています.膵臓専門医はもちろん,膵疾患を専門とされていない消化器内科医,一般内科医,さらに研修医の先生方にも理解しやすいように,図表,写真,イラストを多用し,わかりやすくまとめていただきました.ご執筆いただいた先生方には,この場を借りて改めて感謝申し上げます.ぜひ本号をお手元に置いていただき,明日から ―いえ,今日からの診療の一助としてご活用いただければ幸いです.
2025年6月
東北大学大学院消化器病態学分野 正宗 淳
目次
第1 部 炎症性疾患
膵炎の疫学
Ⅰ 急性膵炎
1 発症機序・重症化機序
2 重症度判定
3 初期治療
4 局所合併症に対する内視鏡治療
5 局所合併症に対する外科治療
6 長期予後
7 「ERCP 後膵炎ガイドライン2023」改訂のポイント
Ⅱ 慢性膵炎
1 「慢性膵炎臨床診断基準2019」改訂のポイント
2 小児の膵炎
3 画像診断―EUS エラストグラフィを含めて
4 膵外分泌機能不全
5 薬物療法
6 膵性糖尿病
7 内視鏡的治療
8 外科治療
9 長期予後
Ⅲ 自己免疫性膵炎
1 病態と診断マーカー
2 診断基準と活動性指標
3 2 型自己免疫性膵炎
4 画像診断,病理診断
5 治 療
6 長期予後
第2 部 腫瘍性疾患
Ⅳ 膵 癌
1 「膵癌診療ガイドライン2022 年版」改訂のポイント
2 「膵癌取扱い規約」第8 版改訂のポイント
3 分子病理学
4 膵癌の疫学と危険因
5 血液検査・バイオマーカー
6 画像診断
7 外科手術
8 化学療法
9 内視鏡的治療
10 放射線治療
11 支持・緩和療法
12 膵癌診断におけるAI 技術の臨床応用
Ⅴ その他の膵腫瘍
1 IPMN の診療方針
2 IPMN からの発癌
3 膵神経内分泌腫瘍
4 膵腺房細胞癌
5 SPN,MCN,SN および他の膵腫瘍
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書籍情報
- ISBN:9784004004008
- ページ数:292頁
- 書籍発行日:2025年7月
- 電子版発売日:2025年7月18日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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