臨牀透析Vol.41 No.9 特集「透析患者のカリウム管理」

  • ページ数 : 96頁
  • 書籍発行日 : 2025年8月
  • 電子版発売日 : 2025年8月8日
¥2,860(税込)
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内容

今回の特集では透析患者における高カリウム血症および低カリウム血症の成因とその対策について,解説いただいた.腎不全期の血清カリウム濃度は食事からの摂取量以外に,細胞内へのカリウム移動や便中へのカリウム排泄が関わっている.そのため,食事からしか摂れない必須アミノ酸,食物繊維,ビタミン,微量元素などはしっかりと確保しながら,食後の血清カリウム上昇をどうコントロールするかが現場で求められている.

序文

企画のねらい


透析患者のカリウム代謝異常は日常診療でよく遭遇する電解質異常であり,患者自身の関心も高い電解質異常である.とくに高カリウム血症については,これまで食事からの過剰なカリウム摂取がおもな原因と考えられ,新鮮な野菜や果物類の制限が指導されてきた経緯がある.しかし最近の観察研究において,食事中のカリウム摂取量と血清カリウム濃度との関連性が弱いことが明らかになったことに加えて,欧米ではカリウムが豊富な地中海食や高血圧を予防するDASH食(dietary approaches to stop hypertension)がCKD患者においても健康食として注目されるようになり,高カリウム血症に対して一律に食事中のカリウムを制限することの是非について,大きな関心が集まっている.

カリウム代謝に影響する食事以外の要因としては,内因性インスリンの反応抵抗性や分泌不足,代謝性アシドーシス,習慣性便秘に伴う便中からのカリウム排泄の低下,透析液のカリウム濃度,体内カリウムの約60%を貯蔵する骨格筋量の減少,などが知られている.そのため,同じ高カリウム血症でも患者一人ひとりで病態が違う可能性があり,一律に食事中のカリウムを制限せず,それぞれの病態に応じたオーダーメード診療が求められる時代になっている.

本特集では,CKD患者の高カリウム血症と低カリウム血症について,それぞれの成因を解説いただくとともに,対処法として,血液浄化療法,薬物療法,食事・栄養療法,緊急対応などを取り上げた.さらに,低カリウム血症を合併しやすい腹膜透析や持続的腎代替療法についても執筆いただいている.

本誌において,透析患者のカリウム管理を特集することは久しぶりである.本特集を通じ,最新の動向や考え方を学修する機会にしていただけると幸いである.


市立湖西病院腎臓内科
加藤 明彦

目次

特集「透析患者のカリウム管理」

1.腎不全患者のカリウム代謝/柴田 茂

2.透析患者の高カリウム血症/三宅 晃弘 他

3.透析患者の低カリウム血症/長浜 正彦

4.血液透析患者の高カリウム血症への対策―血液透析が与える影響/倉賀野隆裕

5.高カリウム血症への対策―薬物療法/蒲澤 秀門 他

6.高カリウム血症への対策―食事療法/菅野 義彦

7.高カリウム血症への緊急対応/前田 明倫 他

8.低カリウム血症への対処―血液透析患者/砂川 大伍 他

9.低カリウム・高カリウム血症への対処―腹膜透析患者/山口 真

10.低カリウム血症への対処―持続的腎代替療法/山田 博之

コラム

偽性高カリウム血症,偽性低カリウム血症/高木 亮 他

がん化学療法とカリウム代謝異常/松原 雄

原発性アルドステロン症を合併したCKD患者におけるカリウム代謝異常/佐藤 文俊

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書籍情報

  • ISBN:9784004104109
  • ページ数:96頁
  • 書籍発行日:2025年8月
  • 電子版発売日:2025年8月8日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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