教育支援の実践知;子ども・学校・家庭をつなぐ

  • ページ数 : 200頁
  • 書籍発行日 : 2025年8月
  • 電子版発売日 : 2025年9月3日
¥3,300(税込)
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商品情報

内容

学校が今抱える課題を教育心理学の視点から事例を交え紹介,まさに実践知!
今,学校はさまざまな課題に直面しています。不登校・いじめ・暴力等やこどもの虐待の対応,ヤングケアラーへの支援,外国につながりのある子ども,性の多様性をもつ子どもへの教育……学校教育は,「心」への支援を強めていく時代となっています。
本書は,子ども,学校,家庭を支援へとつなぐをコンセプトに,「日本学校心理士会神奈川支部」発足25周年を記念し,発刊されました。神奈川支部役員が中心になって作られた本書は,学校心理学の視点を交えながら,実際の支援制度や事例,取り組みを紹介する,まさに「実践知」となる1冊です。

序文

はじめに
学校を巡るさまざまな課題と日本学校心理士会神奈川支部25周年の歩み


今,学校は新しい時代への飛躍をしようとしています。

学校は,そこに通う児童生徒にとって,安心で安全な学びの場である必要があります。毎日が楽しく,新しい発見や学びの体験に満ちあふれ,生き生きと学校に通い,多くの友達と心を通わせて成長する場にすることが大人・社会の責務です。今の学校は,その責務を果たせているのでしょうか。

教員は時代に呼応する教育を模索し,さまざまに工夫して実践しようとしています。待遇改善なども検討されていますが,多様な業務に追われて長時間勤務が常態化し,児童生徒と向き合う時間さえ取れない現状は,正常な学校の姿とは思えません。教員を目指す学生も毎年少なくなり,次世代を担う子どもを育てるという魅力的かつ社会的な期待にこたえる職務であるはずの教職が,存続の危機にあるのです。

また,親たちはわが子の成長や将来に向けて,学校への期待が大きいがために,協力・協働ではなく,ともすれば一方的な要求になりがちとなることもあります。わが国の出生率が毎年下降の一途をたどっています。少子化を生んでいる要因は,経済的問題や結婚年齢の高年齢化など以外に,子どもをもち,育てることに魅力を感じられないという声も聞きます。

こうした背景にあって,現代の学校教育に随伴する諸課題をどのように乗り越えるかが問われているのです。

「日本学校心理士会」が発足したのは1997年,日本教育心理学会が「学校心理士資格認定委員会」を設置し,学校心理士の資格認定業務を開始したことに遡ります。それ以前から教育臨床の専門家などは,学校という独自の風土に応じた学校心理学の専門性に着目していました。1990年には「学校心理学実行委員会」が設置され,教員専修免許状における分野に「学校心理学」を付記するようにと文部科学省・都道府県教育委員会に働きかけていました。そして1997年に,教員ら実践家が学校心理学に基づく活動ができるよう,学校心理士資格認定が提唱され,「学校心理士」が誕生したのです。

1998年,神奈川地域に在住・在勤する学校心理士が70名を超えたことから,地域の学校教育と連携しつつ会員の研修・研究の場を広げるため,支部設立準備委員会が立ち上がり,1999年,横浜国立大学において第1回の総会・研修会が開催されました。そして2024年には日本学校心理士会神奈川支部設立25周年を迎えました。そこで,支部役員が中心となり執筆し,学校を巡るさまざまな課題に臨み,実践を中核として,これからの学校教育に貢献し得る書籍の刊行を企画しました。

テーマを「子ども・学校・家庭をつなぐ」とし,実践知に基づいて現状と課題,そして未来を見据えた対応に焦点を当てました。お読みいただき,苦戦しつつも成長し続けるすべての人々を支援するための一助としていただけると幸いです。


2025年7月吉日

岡田守弘

目次

第1章 子どもを支える

子ども(児童生徒)を支えるとは

小・中学校のソーシャル・スキル・トレーニング

「子どもの社会的スキル横浜プログラム」の目指すもの

高等学校における教育実践と課題

子どものメンタルヘルス

不登校児童生徒へのかかわり

生命尊重の心を育むための「Think Globally」の視点に立った

「Act Locally」の実践

不注意・多動傾向を示す児童生徒へのかかわり

column

学級担任を支える特別支援教育コーディネーターに

必要とされるもの

性の多様性について

院内学級に通う児童生徒への支援

児童心理治療施設の児童とのかかわり

第2章 教員・学校を支える

教員・学校への支援を俯瞰する

いじめ防止の学校・学級づくり

地震・津波による災害の危機対応

自殺企図・自傷傾向がある児童生徒の支援

教員のメンタルヘルス

「発達支持的生徒指導」の実践としての授業づくり

column

高校の授業

コンサルテーション ―私の実践―

通級指導教室が救うもの

学校と医療機関の連携

第3章 保護者・家庭を支える

家族支援の必要性

相談ニーズの高くない保護者への支援

教育支援センターでの保護者支援

教育行政の立場からみる地域包括的支援システム

外国につながりのある児童生徒の家庭への支援

福祉と教育による協働(コラボレーション)の実践

column

PTAの現状と今後

保護者に寄り添う支援 ―作戦会議の視点―

地域による学校の活性化・安定化

虐待家庭へのかかわり

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書籍情報

  • ISBN:9784867191187
  • ページ数:200頁
  • 書籍発行日:2025年8月
  • 電子版発売日:2025年9月3日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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