緊急度判定支援システム JTAS2023ガイドブック

  • ページ数 : 128頁
  • 書籍発行日 : 2023年3月
  • 電子版発売日 : 2025年11月4日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

本書は、カナダのCTAS(Canadian Triage and Acuity Scale)を原型として開発された JTAS(Japan Triage and Acuity Scale)の構成を理解し,その使用法を解説するJTASガイドブックの第3版となります。
近年の爆発的な感染症の広がりにより、緊急度判定の重要性は高まっています。JTAS2023では、このような状況をふまえ、新たに「新興感染症(COVID-19)」「高齢者」「脳死とされうる状況」「虐待」「被ばく」などを追加しました。
2021年より開催されている「JTAS認定プロバイダーオンラインコース」について紹介し、「デジタルリテラシー」についても言及しています。世界的にみても高齢化先進国であるわが国の緊急度判定支援システムが社会のセーフティネットとして機能することが必要であり、救急医療ならびに幅広い領域において本書が広く活用され精錬されていくことが期待されます。

序文

改訂/ JTAS2023ガイドブックの編集にあたって


2010年6月の『緊急度判定支援システムCTAS2008日本語版/JTAS プロトタイプ』の刊行から12年が経過しました。2011年には東日本大震災の発生があり社会的なセーフティネットの強化の必要性から緊急度判定に大きな関心が寄せられ,2012年にはJTASを開発,当時の診療報酬の算定要件として院内トリアージの標準的な指標であるJTASが採用されました。JTASの活用のためには緊急度判定支援システムの内容をよく理解することが必要であるため,普及にあたり多くの医療者によって教育活動がなされました。社会を取り巻く状況,医療体制の変化を鑑み,5年ごとの見直しは必要であるとの考えから,2017年にJTAS2017を公開しました。

各医療機関等でJTAS が広く活用されるようになりましたが,大きな転機となったのは,2019年に始まった新型コロナウィルス感染症のパンデミックです。爆発的な感染症の広がりに医療の需要と供給のバランスは崩壊し,慢性疾患患者や高齢者などの重症化リスクの高い人々だけではなく,医療にアクセスできない人々への対応の不備など,セーフティネットが機能しなくなったことは痛恨の極みでありました。緊急事態宣言下では,社会的なインフラの停止などにより,社会生活が停滞せざるを得ませんでしたが,緊急度判定の重要性は高まり,JTAS2017オンラインコースを開発しました。振り返ると,大震災やパンデミックの経験は緊急度判定のあり方を再考する貴重な機会でした。

今回のJTAS2023では,このような状況もふまえ,新たに新興感染症(COVID-19)や高齢者,脳死とされうる状況,虐待,被ばくなどを追加しました。また,JTASオンラインコース開催について紹介し,デジタルリテラシーについても言及しています。さらに,今回より日本在宅救急医学会にも監修いただくことになりました。世界的にみても高齢化先進国であるわが国の緊急度判定支援システムが社会のセーフティネットとして機能することが必要です。このように,JTAS2023は新たな局面を迎えており,救急医療ならびに幅広い領域において本書が広く活用され精錬されていくことを期待しています。


2023年2月

緊急度判定支援システム JTAS2022ガイドブック編集委員会委員
公益社団法人日本看護協会常任理事
木澤 晃代

目次

序章 JTASのあゆみ

Ⅰ JTASの構築過程

Ⅱ 主たる症候リスト

Ⅲ JTAS認定プロバイダーコース

Ⅳ オンラインJTASコースとデジタルリテラシー

第1章 モジュール1 緊急度判定の基本

Ⅰ 学習目標

Ⅱ 学習内容のアウトライン

Ⅲ 緊急度判定とは何か?

Ⅳ 救急患者固有の特徴

Ⅴ 緊急度判定を行う看護師(トリアージナース)の特性

Ⅵ 緊急度判定に必要な技術

Ⅶ 緊急度判定の過程

Column:Rapid Response System とJTAS

救急隊の現場トリアージとJTAS

第2章 モジュール2 JTASの適用と成人の緊急度判定

Ⅰ 学習目標

Ⅱ 学習内容のアウトライン

Ⅲ JTASレベル

Ⅳ 主たる症候リスト

Ⅴ JTASレベルの判定

Ⅵ 1次補足因子

Ⅶ 緊急度判定

Ⅷ 待合室での再評価

第3章 モジュール3 JTASの適用と小児の緊急度判定

Ⅰ 学習目標

Ⅱ 学習内容のアウトライン

Ⅲ 小児における緊急度判定

Ⅳ 成人と小児の緊急度判定の比較

Ⅴ 成人と小児の緊急度判定の相違点

Ⅵ JTAS の5段階緊急度判定レベル:小児での具体例

Ⅶ 重症感―小児初期評価の3要素

Ⅷ 主たる症候

Ⅸ 自覚症状の評価

Ⅹ 小児でとくに考慮すべき事項

Ⅺ バイタルサイン―生理学的評価

Ⅻ 非生理学的パラメーター

Ⅷ まとめ

Column:埼玉県AI 救急相談

第4章 モジュール4 特別な病態

Ⅰ 学習目標

Ⅱ 学習内容のアウトライン

Ⅲ イントロダクション

Ⅳ 2次補足因子

Ⅴ 特殊な病態

Ⅵ 緊急度判定を行う際の潜在的なピットフォール(落とし穴)

Column: 日本救急医学会・日本臨床救急医学会による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者急増の際の入院優先度判断の考え方について

新型コロナウイルスワクチンの副反応とその症状

秋田県におけるAkiTAS(Akita JTAS)の介護施設への導入

介護施設の諸問題

付録

付録A 主たる症候リスト

付録B コーマスケール

付録C 体温測定

付録D 小児患者の評価

付録E 小児疼痛スケール

付録F 年齢によるバイタルサインと標準偏差

付録G トリアージナース

付録H 診療報酬とJTAS

付録I 緊急度とは

付録J 倉敷中央病院の救急外来における来院時の主たる症候

(2018年・2021年)

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書籍情報

  • ISBN:9784867190623
  • ページ数:128頁
  • 書籍発行日:2023年3月
  • 電子版発売日:2025年11月4日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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