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- 「イラスト」めまいの検査 改訂第4版
商品情報
内容
今回の改訂では画像検査を新たに加え,PPPDや小児のめまい,加齢性前庭障害など近年注目の疾患も網羅.エッセンスが凝縮され,日常診療でもすぐ役立つ実践書です.
耳鼻咽喉科医だけでなく,看護師・臨床検査技師・言語聴覚士にも忙しい日常診療で頼れる1冊!
序文
改訂第4版 発刊にあたり
『「イラスト」めまいの検査』は,めまいの検査,すなわち平衡機能検査を行う医師,看護師,臨床検査技師,言語聴覚士を対象に,検査法の目的・原理・機器と準備,検査手順,結果の解釈,検査におけるコツやピットフォールなどを解説した本です.めまいの診断に必要な神経耳科学の解剖や知識の整理に加えて,めまい・平衡障害をきたす疾患の診断や治療についても最新の情報を解説しました.
本書は,1976年に刊行された『平衡機能検査の手引き』,1986年に改訂された『平衡機能検査の実際』をもとに,1995年に診断と治療社から平衡機能検査の臨床検査技術書として初版が発刊され,2009年に改訂第2版,2018年に改訂第3版が発行されました.今回の改訂第4版では,平衡機能検査機器の発展に基づくめまい診断の進歩に鑑み,わかりやすく記載しています.
めまいは,国民全体の4人に1人が一生に1度は経験するといわれ,年齢とともに何らかの体平衡の異常率は上昇します.高齢者のめまい・平衡障害は,つまずき,転倒,骨折のリスクを増大させるだけでなく,長期臥床による歩行機能,認知機能の低下を生じさせることになり,要介護の原因の1つとされています.改訂第4版が刊行される2025年は,国民の5人に1人が後期高齢者となり,高齢者のめまい・平衡障害への適切な対応がいっそう求められます.本書を活用して,質の高い平衡機能検査を実施し,日常のめまい診療に役立てていただけることを祈念します.
最後に,改訂にあたりご協力いただいた執筆者の先生方,『「イラスト」めまいの検査 改訂第4版』作成委員会と診断と治療社の関係各位に深謝します.
2025年10月
一般社団法人日本めまい平衡医学会
理事長 將積日出夫
改訂第4版 編集にあたり
『「イラスト」めまいの検査』の初版は,それまでの『平衡機能検査の実際』に代わり,1995年に当時の日本平衡神経科学会の編集で発刊されました.その後,2009年に改訂第2版,2018年に改訂第3版が日本めまい平衡医学会の編集で発刊され,今回,改訂第4版が発刊されました.
ルーチン平衡機能検査(一次検査),精密平衡機能検査(二次検査),聴覚検査,解剖・生理,疾患,その他,付録という構成は,改訂第3版から順序の多少の変更はありましたが,大きな変化はありません.最も大きく変わった点は,執筆者の変更といえます.將積理事長のお考えで,長らくご執筆いただいてきたベテランの先生方に代わり,多くの若手の現役世代の先生に執筆陣に入っていただきました.この場を借りて,これまで執筆いただいてきた先生方に感謝申し上げます.
今回の改訂で,それぞれの内容が刷新,アップデートされていることはもちろんですが,追加された項目に関して少し説明させていただきます.
前回の改訂では,前庭誘発筋電位(VEMP)やビデオヘッドインパルス検査など,比較的新しい検査がすでに掲載されていましたが,今回の改訂では,新たに内リンパ水腫推定検査が追加されています.また,めまい診断における画像検査の重要性の高まりに応じて,改訂第4版では内耳造影MRIを含む画像検査の項目が新規に追加されました.Bárány Societyから診断基準が新たに提唱された,前庭性発作症や持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)に加え,日常臨床で問題になることも多い,小児のめまいや加齢性前庭障害が疾患項目に新たに追加されています.
付録に関しても,日本めまい平衡医学会の平衡機能検査基準化のための資料の改訂や追加にあわせて充実させています.これらの資料は,改訂の足跡がわかるよう,オリジナルを基本としています.眼振と異常眼球運動に関する解説も掲載しています.動画ライブラリー資料とあわせてご一読いただければと思います.動画ライブラリーや平衡機能検査の実際を解説する動画資料は,日本めまい平衡医学会のホームページから購入できます.ぜひ,あわせてご参考にしていただければと存じます.
最後に,改訂にあたり多大なご協力をいただいた執筆者の先生方,『「イラスト」めまいの検査 改訂第4版』作成委員会,および診断と治療社の関係各位に深謝申し上げます.
2025年10月
一般社団法人日本めまい平衡医学会
『「イラスト」めまいの検査 改訂第4版』作成委員会
委員長 堀井 新
目次
改訂第4版 発刊にあたり 將積日出夫
改訂第4版 編集にあたり 堀井 新
「イラスト」めまいの検査 改訂第4版 作成組織
Ⅰ 問診とめまい検査の実施方法 將積日出夫
Ⅱ ルーチン平衡機能検査(一次検査)
A 眼球運動検査(前庭眼反射)
01 自発眼振・注視眼振・異常眼球運動の検査 橋本 誠
02 頭位眼振検査・頭位変換眼振検査 佐藤 豪
03 赤外線CCDカメラによる観察と記録 岡田智幸
04 頭振り眼振検査 牛尾宗貴
B 体平衡機能検査(前庭脊髄反射)
01 直立検査 吉田友英
02 足踏み検査と歩行検査 野村泰之
Ⅲ 精密平衡機能検査(二次検査)
A 眼球運動検査(前庭眼反射)
01 ENGによる眼振検査 髙倉大匡
02 VOGによる眼振検査 池田卓生
03 自発眼振検査・注視眼振検査 橋本 誠
04 追跡眼球運動検査 稲垣太郎
05 急速眼球運動検査 堤 剛
06 視運動性眼振検査・視運動性後眼振検査 伏木宏彰
B 体平衡機能検査(前庭脊髄反射)
01 定量的歩行検査 山中敏彰
02 重心動揺検査 藤本千里
Ⅳ 迷路刺激検査
01 温度刺激検査 武田憲昭
02 エアーカロリックテスト 武田憲昭
03 固視抑制検査(visual suppression test) 田浦晶子
04 回転刺激検査 船曳和雄
05 偏垂直軸回転検査(off-vertical axis rotation test) 肥塚 泉
06 偏中心性回転検査(eccentric rotation test) 今井貴夫
07 眼球反対回旋検査 野村泰之
08 圧刺激検査(瘻孔症状の検査) 角田篤信
09 前庭誘発頸筋電位(cVEMP)検査 將積日出夫
10 前庭誘発眼筋電位(oVEMP)検査 岩﨑真一
11 ヘッドインパルス検査(HIT・vHIT) 蒲谷嘉代子
12 自覚的視性垂直位(SVV) 小川恭生
13 内リンパ水腫推定検査 瀬尾 徹
Ⅴ めまい診断に必要な聴覚検査
01 聴覚のしくみ―構造と生理― 牛尾宗貴
02 純音聴力検査・自記オージオメトリー 柿木章伸
03 耳音響放射(OAE)・蝸電図(ECoG) 神﨑 晶
04 聴性脳幹反応(ABR)検査 瀬尾 徹
Ⅵ めまい診断に必要な画像検査
01 CT検査 森田由香
02 MRI検査 角南貴司子
03 造影MRI検査 曾根三千彦
Ⅶ めまい診断に必要な解剖・生理
A 末梢前庭系
01 蝸牛 山岨達也
02 前庭器 工田昌也
03 第Ⅷ脳神経 内藤 泰
B 中枢前庭系
01 脳幹・小脳 高橋真有
02 脊髄 高橋真有
Ⅷ めまい・平衡障害をきたす疾患
A 末梢前庭系疾患
01 メニエール病 北原 糺
02 遅発性内リンパ水腫 髙倉大匡
03 良性発作性頭位めまい症 今井貴夫
04 内耳炎 長沼英明
05 前庭神経炎 橋本 誠
06 両側前庭機能障害 岩﨑真一
07 外リンパ瘻 池園哲郎
08 前庭性発作症 土井勝美
09 上半規管裂隙症候群 鈴木光也
10 内耳奇形・前庭水管拡大症 野口佳裕
11 めまいを伴う突発性難聴 大塚康司
12 前庭性片頭痛 乾 崇樹
13 ハント症候群 坪田雅仁
14 加齢性前庭障害 宇野敦彦
15 持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD) 堀井 新
16 小児のめまい 五島史行
17 前庭代償不全によるめまい 北原 糺
18 急性低音障害型感音難聴 瀧 正勝
B 中枢前庭系疾患,その他
01 脳幹障害 城倉 健
02 小脳障害 城倉 健
03 聴神経腫瘍 土井勝美
04 起立性調節障害 青木光広
05 機能性めまい 五島史行
Ⅸ めまいと自律神経機能検査 山中敏彰
Ⅹ めまいと心理検査 中山明峰
Ⅺ めまいと遺伝子 塚田景大
Ⅻ 平衡機能検査に際しての説明と注意 工 穣
付録
① 参考文献・参考図書
② 平衡機能検査基準化のための資料 Ⅱ 眼振検査 眼振記載法 2023 年改訂
③ 平衡機能検査基準化のための資料 Ⅲ 迷路刺激検査 1 温度刺激検査 2016 年改訂
④ 平衡機能検査基準化のための資料 Ⅲ 迷路刺激検査 2 回転刺激検査 D.ビデオヘッドインパルス検査 2019 年改訂
⑤ 平衡機能検査基準化のための資料 Ⅲ 迷路刺激検査 5 前庭誘発筋電位検査 2015 年改訂
⑥ 平衡機能検査基準化のための資料 ―2006 年平衡機能検査法診断基準化委員会答申書,及び英文項目―
⑦ 平衡機能検査の動画資料
⑧ 眼振・異常眼球運動動画ライブラリー 解説
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書籍情報
- ISBN:9784787882615
- ページ数:256頁
- 書籍発行日:2025年11月
- 電子版発売日:2025年11月20日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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