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- 産婦人科の実際 2025年11月号 74巻11号 特集 産婦人科医が担うべき産道裂傷の包括的ケア―女性のQOLを守るために― 【電子版】
商品情報
内容
序文
企画者のことば
分娩における産道裂傷は,産婦人科医が最も頻繁に直面する合併症の1 つでありながら,その診断や修復の重要性が見過ごされがちな領域でもあります。軽度の会陰裂傷から深い肛門・直腸への損傷,さらには頸管や子宮本体への損傷まで,その病態は多岐にわたりますが,不適切な処置が後年にわたり女性の生活の質(QOL)に深刻な影響を与えることは,まだ十分に共有されていません。
近年,出産年齢の高齢化,分娩様式の多様化,無痛分娩の普及など,分娩を取り巻く環境が変化するなかで,裂傷の様相も変わりつつあります。特に,裂傷をただ“縫合する”のではなく,骨盤底の構造を理解しながら“機能を回復させる”視点が重要になってきています。そのためには,解剖学的な知識や縫合手技だけでなく,術後の疼痛管理,排尿・排便機能の評価,さらには性機能への配慮まで,多角的なアプローチが求められます。
本特集では,第一線で活躍するエキスパートにより,産道裂傷の評価と修復の基本から,産科的肛門括約筋損傷や直腸腟瘻,骨盤臓器脱など複雑な合併症への対応までを網羅的に紹介します。また,産道裂傷を起こさせない工夫,さらには産道裂傷が女性の健康に与える影響,骨盤底リハビリ,多職種連携の重要性にも焦点をあて,産後長期にわたって女性の健康を支える視点を提示します。
日常診療に追われるなかで,産道裂傷の「その後」に思いを馳せる機会は限られるかもしれません。しかし,産道裂傷を治療するあなたのその「ひと針」が,その女性の将来の生活に影響を与えることを再認識し,日々の診療を見直す契機となれば,本特集の企画者としてこれ以上の喜びはありません。
遠藤誠之
目次
特集 産婦人科医が担うべき産道裂傷の包括的ケア−女性のQOLを守るために−産道裂傷の解剖・診断・治療・予防−
1 産道裂傷の解剖学
嘉村 康邦
2 産道裂傷、腟壁裂傷の診断と治療
松永 茂剛
3 子宮頸管裂傷のNarrative Review
藤田 太輔
4 腟壁血腫の診断と治療
羽室 明洋
5 産道裂傷の予防
松岡 隆
6 助産院における会陰裂傷予防と分娩支援の実践
岸本 玲子
−女性の健康やQOLにかかわる長期的視点−
1 産道裂傷が女性の健康に与える影響
吉田 美香子
2 産道裂傷と骨盤臓器脱
小玉 美智子
3 産道裂傷後に生じる直腸腟瘻の診断と治療
近藤 曉
4 産道裂傷と便失禁
錦織 英知
5 産道裂傷と骨盤底リハビリテーション
重田 美和
臨床経験
単一凍結融解胚盤胞移植における出生児性比と媒精方法の関連性について
佐野 泰子
症例
陳旧性梅毒と診断された母体から先天梅毒の児が出生した1例
井上 寧々
生殖補助医療にて妊娠成立したターナー症候群の1例
村形 祐衣子
再発卵巣癌維持療法中に、酸化マグネシウム製剤と活性型ビタミンD製剤の併用により急性腎不全をきたしたミルクアルカリ症候群の1例
松山 泰寛
海外文献から
金沢医科大学医学部産科婦人科
・BRCA1/2変異保持者の遅延卵巣摘出併用リスク低減卵管摘出術とリスク低減卵管卵巣摘出術の比較:前向き選択式比較試験の3年間の結果
・慢性胎盤?離・羊水過少症候群(CAOS)の周産期アウトカム
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書籍情報
- ISBN:9784003107411
- ページ数:108頁
- 書籍発行日:2025年11月
- 電子版発売日:2025年12月2日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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