臨床医必読 最新IgG4関連疾患 改訂第3版

  • ページ数 : 280頁
  • 書籍発行日 : 2025年12月
  • 電子版発売日 : 2025年12月9日
¥6,380(税込)
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商品情報

内容

日本発の疾患概念であるIgG4関連疾患.2020年の「IgG4関連疾患包括診断基準」の改訂から5年が経ち,新たな臓器別診断基準や国際的な分類基準など,この間の研究成果を反映して最新情報にアップデート.わが国を代表する各領域の第一線の研究者らが執筆し,最新の研究・知見から病態,病理,検査・診断,治療と予後などを網羅しています.前版の刊行から6年を経て改訂した,臨床医必読の1冊です.

序文

改訂第2 版序文

IgG4 関連疾患(IgG4—related disease : IgG4—RD)は,自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis:AIP)とともにわが国から発信された疾患であり,第1回IgG4—RD 国際シンポジウム(2011年)において疾患概念や疾患名のコンセンサスが得られてから,約10年が経過しつつあります.この間,疾患概念の普及に伴い,包括診断基準をはじめ,涙腺・唾液腺炎(Mikulicz 病),AIP,硬化性胆管炎,後腹膜線維症,腎,呼吸器,循環器,中枢神経,内分泌病変などに対する臓器特定的診断基準が策定されてきました.また1 型AIP,IgG4 関連硬化性胆管炎においては,わが国独自の診療ガイドラインの策定・改訂などもなされてきました.これらの研究はIgG4—RD を対象とする厚生労働省難治性疾患研究班と関連学会によるオールジャパン体制で進められ,世界に発信されてきました.さらに第3回IgG4—RD 国際シンポジウム(2017年2月)では,日本と欧米間で多中心性Castleman 病(multi—centric Castlemandisease)に対する認識の違いがあるとはいえ,マサチューセッツ総合病院(MGH)のStone 教授から特異度をより重視した分類基準(Classification Criteria)が提案され,国際的多施設共同研究のValidationstudy により特異度・感度ともに優れた診断能をもつことが示されました(2019年9月).

治療においては,現状ではステロイドが第一選択であるものの,難治例や再燃例などにおける臓器ごとの最適な治療法についてのコンセンサスは得られつつあるも,いまだ確立されておらず,今後の課題です.

一方,いまだ病因病態は不明であるものの,GWAS による疾患関連遺伝子,新規標的抗原,自然免疫系異常など,解明に関する研究の進歩もみられており,病因解明も近い将来なされるものと思われます.わが国でも,今後国際的な共同研究・共同治験ができるように,AMED プラットフォームによるIgG4—RD レジストリが構築され,厚労省難治性疾患研究班と関連学会を中心として,エビデンスの高い前向きの研究体制が整いつつあります.

以上を背景に,今般,本書が改訂上梓されることは,実に時宜を得た企画であり,企画・編集・執筆にあたられた関係各位に深く感謝致します.執筆陣は初版と同じく,本疾患の診療や研究において,これまで世界を牽引してきたわが国を代表する第一線の研究者や新進気鋭の研究者であり,最新の情報が網羅された内容となっています.研究だけでなく日常診療における成書としても不足はないものと,初版と同じく内心自負しております.本書により本疾患がさらに深く理解され,診療の質が向上することにより,患者さんのQOL に資すれば,編集主幹として望外な喜びであります.

最後に本書の改訂にあたり,企画から出版まで御尽力いただいた「診断と治療社」編集部の皆様に深謝致します.


令和元年9 月

編集主幹
関西医科大学医学部内科学第三講座 岡崎和一
松本歯科大学歯学部内科学 川 茂幸

目次

Ⅰ IgG4関連疾患の概要

1.疾患概念と病態生理  岡崎和一/内田一茂

2.発見の経緯と研究の歴史  川 茂幸

3.病因論  金子直樹/森山雅文

4.国際シンポジウムの意義と役割  髙橋裕樹/川野充弘

5.厚労科研研究班の活動と実績  川野充弘/梅原久範

6.診断(IgG4 関連疾患包括診断基準とACR/EULAR 分類基準)  坪井洋人/松本 功/正宗 淳

7.治 療  田中良哉

8.疫 学  内田一茂/岡崎和一

9.潜在的IgG4 関連疾患  辻 良香/川上 純

10.疾患フェノタイプ  梅原久範/新川雄高

11.疾患活動性指標  中山田真吾

12.IgG4 関連疾患センター設置の意義と役割  神澤輝実 /瀬戸口京吾

13.社会への啓発と患者会の設立  梅原久範

Ⅱ 臓器別病変

1.中枢神経病変

 病態  河内 泉

 病理  清水 宏

 検査・診断  豊田圭子

 治療と予後  島津 章

2.眼病変

 病態  曽我部由香

 病理  加瀬 諭

 検査・診断  臼井嘉彦

 治療と予後  高比良雅之

3.唾液腺病変

 病態  金子直樹/森山雅文

 病理  能登原憲司

 検査・診断  山本元久

 治療と予後  神田真聡/髙橋裕樹

4.甲状腺病変

 病態  赤水尚史/竹島 健

 病理  李 亜瓊/覚道健一

 検査・診断  竹島 健/赤水尚史

 治療と予後  西原永潤

5.呼吸器病変

 病態  小松雅宙/山本 洋

 病理  寺﨑泰弘

 検査・診断

  a.画像検査の特徴的な所見  川上 聡/藤永康成

  b.臨床検査の特徴と鑑別疾患を含む診断  半田知宏

 治療と予後  松井祥子

6.膵病変

 病態

  a.AIP の病態,臓器特異的な機能障害  渡邉貴之/川 茂幸

  b.免疫学的背景  内田一茂/岡崎和一

 病理  能登原憲司

 検査・診断

  a.検査  中島悠貴/岩崎栄典

  b.診断基準  池浦 司

 治療と予後

  a.薬物療法  滝川哲也/正宗 淳

  b.予後:慢性膵炎への移行と膵内外分泌機能不全  中村 晃

  c.生命予後,膵発癌リスク  辻前正弘/児玉裕三

7.胆道病変

 病態  中沢貴宏/内藤 格

 病理  中沼安二

 検査・診断  中沢貴宏/内藤 格

 治療と予後  栗田裕介/窪田賢輔

8.肝病変

 病態  田中 篤

 病理  中沼安二

 検査・診断  田中 篤

 治療と予後  田中 篤

9.消化管病変

 病態  増田充弘/児玉裕三

 病理  能登原憲司

 検査・診断  増田充弘/児玉裕三

 治療と予後  増田充弘/児玉裕三

10.腎・泌尿器病変

 病態  山田和徳

 病理  原 怜史

 検査・診断  佐伯敬子

 治療と予後  水島伊知郎

11.後腹膜病変

 病態  澤 直樹

 病理  笠島里美

 検査・診断  井上 大

 治療と予後  高安健太/木下秀文

12.動脈病変

 病態  笠島里美

 病理  笠島里美

 検査・診断  真鍋徳子

 治療と予後

  a.外科的治療  笠島史成

  b.内科的治療   水島伊知郎

13.リンパ節病変

 病態  西村碧フィリーズ/佐藤康晴

 病理  西村碧フィリーズ/佐藤康晴

 検査・診断  西村碧フィリーズ/佐藤康晴

 治療と予後  西村碧フィリーズ/佐藤康晴

14.皮膚病変

 病態  戸倉新樹

 病理  戸倉新樹

 検査・診断  八木宏明

 治療と予後  濱口儒人

15.前立腺病変

 病態  神澤輝実/古賀文隆

 病理  神澤輝実/古賀文隆

 検査・診断  神澤輝実/古賀文隆

 治療と予後  神澤輝実/古賀文隆

Ⅲ 鑑別診断

1.画像所見からみた鑑別診断  小山 貴

2.病理所見からみた鑑別診断  佐藤 啓

3.膵病変・胆道病変の鑑別診断  渡邉貴之

Ⅳ 合併症

1.糖尿病  植田圭二郎/藤森 尚

2.がん  塩川雅広

3.リンパ腫  錦織亜沙美/佐藤康晴


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書籍情報

  • ISBN:9784787882646
  • ページ数:280頁
  • 書籍発行日:2025年12月
  • 電子版発売日:2025年12月9日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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