• m3.com 電子書籍
  • 膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2026年【第3版】

膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2026年【第3版】

  • ページ数 : 336頁
  • 書籍発行日 : 2026年2月
  • 電子版発売日 : 2026年2月10日
¥4,180(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 最大 76pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当
point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

6年半振りの改訂となる第3版では、従来の治療別(外科・内科・集学的治療)だった項目立てを一新し、膵臓、食道、胃、十二指腸、小腸・虫垂、結腸・直腸、全身療法、遺伝性といった「原発巣別」を軸に整理しなおし、大改訂を行った。
また、2021年に保険承認された内照射療法のPRRTを新たな治療法として追加した。希少疾患でありエビデンスは限られるものの、その中でも実臨床で何らかの道標となることを目指したガイドラインとなっている。

序文

第3版の序

この度,『膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン第3版』発刊の運びとなり,多くの皆様のご尽力とご支援により本版をお届けできるようになったこと,改訂版作成に携わった一人として大変光栄に存じます。

希少疾患である膵・消化管神経内分泌腫瘍は,全身から発生し,また悪性度が様々であることから,指針となるべきガイドラインが求められてきました。本邦では,2015年に今村正之委員長の下,初めてのガイドラインが作成され,引き続き2019年に伊藤鉄英委員長の下,ソマトスタチン受容体シンチグラフィの認可やWHO 分類改訂といった動きを反映し第2版が改訂されました。本版では,全身に原発巣がある神経内分泌腫瘍の中で膵・消化管を原発とする腫瘍の割合が多いことから,第2版に引き続き,膵・消化管を対象としてガイドラインを作成しました。また,第2版の発刊後,有効な治療法である内照射療法のPRRT が本邦でも保険診療で可能となり,ホームページで第2版の改訂版が公表されておりましたが,改めて第3版でも取り上げ,また,その他の新たな治療およびこれまでのエビデンスの蓄積を反映した改訂としております。

本ガイドラインでは,作成過程がこれまでと大きく変わりました。推奨されるガイドライン作成手順として,Minds に従い,GRADE grid に極力準拠した作成を目指しました。まず,原発巣が様々異なることに対応して,原発巣別に診療アルゴリズムを策定し,アルゴリズムの分岐点に関与する重要臨床課題を抽出しました。重要臨床課題のうち,クリニカルクエスチョン(CQ)に対して文献検索を行い,その文献を基にシステマティックレビューレポートを行い,さらにシステマティックレビューレポートに基づいたCQ 推奨文の作成を行いました。推奨決定については本ガイドライン委員による投票を行うことで,現時点でなるべく透明性のあるガイドライン改訂を目指しました。希少疾患であること,また,WHO による分類改訂が2010年および2017年に行われ,それ以前の論文の対象が明確ではないこと,および原発巣が多岐にわたることから,エビデンスの強さは多くの場合で“弱い”から“非常に弱い”ことになりますが,その中でも患者さんの意向等も踏まえて,なるべく推奨なしとせず,実臨床で何らかの道しるべとなることを目指して改訂しております。

なお,GRADE grid に従っておりますので,本ガイドラインでの推奨の“強さ”の意味は第2版までと異なることに注意が必要です。推奨の強さは強い,弱いの2 種類があります。“強い”推奨は,「すべて,またはほとんどの場合で推奨される選択を行うこと」を意味します。一方,“弱い”推奨では,利点が欠点を上回る可能性は高いですが確信度が低いことを示しており,「多くの場合には推奨されるが,そうでない場合も多いことがあり得ること」を意味し,英語では“conditional”や“qualified”とも呼ばれ,文字通り「弱い」と捉えないことが重要です。

今回,透明性,客観性を目指してこのような形でのガイドライン改訂を行いましたが,診療ガイドラインは時代とともにその求められる姿,あり方も変化します。今後さらにブラッシュアップされた改訂を進められていくこと,また膵・消化管以外の神経内分泌腫瘍も含めたガイドラインの改訂がなされることを願っています。

本ガイドラインが膵・消化管の神経内分泌腫瘍に関わっておられる医療関係者や患者,家族の方の何らかのお役に立つことを願ってやみません。

本ガイドライン作成に多大なご尽力をいただいた多数の関係者,また,改訂作業の道しるべおよびペースメーカーとなってくださった日本癌治療学会の福田奈津喜さん,および改訂編集作業にご尽力いただいた金原出版株式会社の須之内和也さんにこの場を借りて心より感謝申し上げます。


2025年12月

膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドライン第3 版改訂委員会
委員長 増井俊彦

目次

第1章 本ガイドラインの概要

第2章 Question/推奨一覧

第3章 アルゴリズム

第4章 総論・病理

総論-総説1 NENとは?

総論-総説2 膵・消化管NENの臨床的分類とステージング

総論-総説3 膵・消化管NENの疫学

総論-総説4 NENのリスク因子は?

総論-BQ1 NEN患者の診療において、多診療科によるチーム医療(MDT)の実践および診療ネットワークの構築が推奨されるか?

総論-CQ1 NEN患者の集約化を行うことは、治療のアウトカム改善のために推奨されるか?

総論-CQ2 NEN治療後の患者に対して、定期的フォローアップを行うことは推奨されるか?

・総論-COLUMN:海外NENガイドラインの現状

病理-総説1 膵・消化管NETのグレード分類およびpTNM分類

病理-総説2 NET、NEC、MiNENの組織形態

病理-BQ1 推奨される神経内分泌マーカーやホルモンマーカーは何か?

病理-BQ2 Ki-67指数と核分裂指数の推奨される測定法は何か?

病理-BQ3 NET G3とNECの鑑別点ポイントは何か?

病理-BQ4 生検検体で病理組織診断書に記載することが推奨される項目は何か?

病理-BQ5 内視鏡的切除検体で病理組織診断書に記載することが推奨される項目は何か?

病理-BQ6 外科的切除検体で病理組織診断書に記載することが推奨される項目は何か?

病理-BQ7 病理組織学的にNETと混同しやすい鑑別疾患は何か?

病理-BQ8 病理組織学的なNECの鑑別疾患は何か?

病理-BQ9 胃NETの病理診断において留意すべき、背景病変を含めた病理学的特徴は何か?

病理-BQ10 遺伝性NETにおいて留意すべき病理学的所見は何か?

病理-BQ11 NENの転移巣において原発部位の推定に有用な免疫染色マーカーは何か?

・病理-COLUMN1:膵・消化管NEN(NET、NEC)に対するSSTR2の免疫染色

・病理-COLUMN2:NETの病理学的・分子学的予後予測因子

・病理-COLUMN3:NENにおけるCGP検査の意義

第5章 診断

BQ1 インスリノーマを疑う臨床症状は何か?

BQ2 インスリノーマ疑い患者において、絶食試験を行うことは有用か?

BQ3 ガストリノーマを疑う臨床症状は何か?

BQ4 ガストリノーマの診断に、胃酸分泌抑制薬を中止せずに行う血中ガストリン値測定は有用か?

BQ5 グルカゴノーマを疑う臨床症状は何か?

BQ6 カルチノイド症候群を疑う臨床症状は何か?

BQ7 カルチノイド症候群を疑う場合に、尿中5-HIAAは蓄尿での検査が必須か?

BQ8 稀な機能性NENを疑う臨床症状は何か。また、診断に必要な検査は何か?

BQ9 機能性NENの局在診断として有用な画像診断は何か?

BQ10 NENの肝転移の検索に造影MRIは有用か?

BQ11 NENの転移巣検索の際、CT/MRIにFDG-PETの追加は有用か?

BQ12 NENの転移巣検索の際、CT/MRIにSRSの追加は有用か?

BQ13 SRSの検査前のSSAの休薬期間はどの程度必要か?

CQ1 NENの転移巣検索にSSTR-PETを行うことは推奨されるか?

BQ14 膵NENを疑う際にEUSおよび上部消化管内視鏡検査は有用か?

CQ2 膵NENを疑う患者にEUS-TAを行うことは推奨されるか?

BQ15 すべての胃NETはRindi分類で分類可能か?

BQ16 十二指腸乳頭部NETの治療前診断に必要な検査は何か?

BQ17 十二指腸ガストリノーマを認めた際には、多発病変を検索する必要があるか?

BQ18 消化管NENの内視鏡・EUS所見は何か?

CQ3 同時性肝転移を伴う膵・消化管NENにおいて、グレード分類のために、原発巣に加えて転移巣の生検を行うことは推奨されるか?

CQ4 異時性肝転移を伴うNENにおいて、肝転移巣の再生検を行うことは推奨されるか?

・COLUMN1:ヘリコバクター・ピロリ感染のある体部萎縮性胃炎を有する胃NETに対するRindi分類I型の診断

・COLUMN2:機能性NETにおける選択的動脈内カルシウム注入(SACI)試験

第6章 膵臓

BQ1 局所にとどまる機能性膵NETに対して、切除は推奨されるか?

BQ2 局所にとどまる機能性膵NETに対して、機能温存手術(縮小手術)や低侵襲手術は推奨されるか?

CQ1 20mm以下の局所にとどまる非機能性膵NETに対して、経過観察を行うことは推奨されるか?

CQ2 膵局所にとどまる非機能性NETもしくはインスリノーマに対して内視鏡的局所療法(エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法)を行うことは推奨されるか?

BQ3 20mmを超える局所にとどまる非機能性膵NENに対して切除は推奨されるか?

CQ3 局所にとどまる非機能性膵NETに対して、リンパ節郭清の省略は推奨されるか?

CQ4 局所にとどまる非機能性膵NETに対して、機能温存手術(縮小手術)を行うことは推奨されるか?

BQ4 局所にとどまる膵NENの根治的切除術後の適切なサーベイランスは何か?

BQ5 切除不能膵・消化管NETの肝転移巣に対してどのような局所療法が行われるか?

CQ5 遠隔転移を伴う膵NETに対して根治的切除を行うことは推奨されるか?

CQ6 膵NETの切除不能遠隔転移に対して減量切除を行うことは推奨されるか?

CQ7 局所にとどまる膵NECに対して切除を行うことは推奨されるか?

第7章 食道

CQ1 局所にとどまる食道NECに対して化学放射線療法を行うことは推奨されるか?

CQ2 切除不能な局所進行の食道NECに対して、化学放射線療法を行うことは推奨されるか?

第8章 胃

CQ1 10mm以下のRindi分類I/II型胃NETに対して、経過観察を行うことは推奨されるか?

CQ2 10mmを超えるRindi分類I/II型胃NETに対して、内視鏡的切除/局所切除を行うことは推奨されるか?

CQ3 10mm以下のRindi分類III型胃NETに対して、内視鏡的切除/局所切除を行うことは推奨されるか?

BQ1 内視鏡的に切除された胃NETに対して追加切除を考慮する因子は何か?

CQ4 局所にとどまる胃NECに対して切除を行うことは推奨されるか?

第9章 十二指腸

CQ1 局所にとどまる10mm以下の十二指腸NETに対して、内視鏡的切除を行うことは推奨されるか?

CQ2 局所にとどまる10mmを超える十二指腸NETに対して、局所切除を行うことは推奨されるか?

BQ1 内視鏡的に切除された十二指腸NETに対して追加切除を考慮する因子は何か?

CQ3 局所にとどまる外科的切除可能な十二指腸NETに対して、リンパ節郭清を省略することは推奨されるか?

FQ1 遠隔転移を伴う十二指腸NETに対して根治的切除を行うことは推奨されるか?

FQ2 局所にとどまる十二指腸NECに対して外科的切除を行うことは推奨されるか?

第10章 小腸・虫垂

BQ1 局所にとどまる小腸NETに対して推奨される手術術式は何か?

CQ1 遠隔転移を有する小腸NETに対して根治的切除を行うことは推奨されるか?

CQ2 局所にとどまる虫垂NETに対して予防的リンパ節郭清を行うことは推奨されるか?

第11章 結腸・直腸

CQ1 10mm以下の結腸・直腸NETに対して内視鏡的切除を行うことは推奨されるか?

BQ1 内視鏡的に切除された結腸・直腸NETに対して追加手術を考慮する因子は何か?

FQ1 遠隔転移を有する結腸・直腸NETに対して根治的切除を行うことは推奨されるか?

CQ2 局所にとどまる結腸・直腸NECに対して根治的切除を行うことは推奨されるか?

第12章 全身療法

BQ1 機能性NETの症状緩和目的に推奨される薬物療法は何か?

BQ2 機能性NETに対するカルチノイドクリーゼ予防として、薬物療法を行うことは推奨されるか?

BQ3 切除不能膵NETに対して、どのような薬物療法が選択可能か?

BQ4 切除不能消化管NETに対して、どのような薬物療法が選択可能か?

CQ1 切除不能のNETに対して、PRRTは推奨されるか?

CQ2 局所にとどまる膵・消化管NETに対して、周術期治療を行うことは推奨されるか?

CQ3 膵・消化管NECに対して、イリノテカン+シスプラチン療法、エトポシド+シスプラチン療法、エトポシド+カルボプラチン療法のいずれを行うことが推奨されるか?

CQ4 プラチナ併用化学療法後の膵・消化管NECに対し、二次化学療法を行うことは推奨されるか?

CQ5 切除可能な膵・消化管NECに対して、周術期治療を行うことは推奨されるか?

・COLUMN:膵・消化管NECにおけるプラチナレジメン+免疫チェックポイント阻害薬

第13章 遺伝性

BQ1 どのような膵・消化管NEN患者でMEN1やVHL病の合併を疑うか?

BQ2 膵・消化管NEN患者においてどのようなMEN1のスクリーニング法(遺伝学的検査を含む)が推奨されるか?

BQ3 MEN1関連非機能性膵・消化管NENに関して、どのような場合に経過観察が推奨されるか?

BQ4 膵・消化管NENを有するMEN1患者ではどのようなサーベイランスが推奨されるか?

CQ1 MEN1関連膵NENに対する切除術式として、機能温存手術を行うことは推奨されるか?

BQ5 膵・消化管NEN患者においてどのようなVHL病のスクリーニング法(遺伝学的検査を含む)が推奨されるか?

BQ6 VHL病関連非機能性膵NENに関して、どのような場合に経過観察が推奨されるか?

BQ7 膵・消化管NENを有するVHL病患者ではどのようなサーベイランスが考慮されるか?

・COLUMN:VHL病関連腫瘍に対するベルズチファン療法

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:12.1MB以上(インストール時:33.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.5MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:12.1MB以上(インストール時:33.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:48.5MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784307204989
  • ページ数:336頁
  • 書籍発行日:2026年2月
  • 電子版発売日:2026年2月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。