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- 産婦人科の実際 2026年10月号 75巻10号 特集 産科医事紛争事例から学ぶ安全な周産期医療 【電子版】
商品情報
内容
序文
企画者のことば
「この妊婦を帰宅させてよいのか」「オキシトシンをこのまま続けてよいのか」「ここで帝王切開に切り替えるべきか」「今すぐ高次施設へ搬送すべきか」―産科診療では,こうした判断を限られた情報と時間のなかで迫られます。そして,ほんの数分の判断,1つの検査の追加,上級医への相談や搬送の決断が,その後の母児の転帰を大きく左右することがあります。
本特集では,実際に医事紛争となった産科事例のなかから,現在の診療にも通じる教育的意義の高いものを選びました。各稿では,臨床経過,争点,判決の要点を整理したうえで,各分野の専門家に,現在の標準医療に照らして「どこで何に気づくべきだったのか」「いま同じ患者を診るならどうするのか」を具体的に解説していただきました。
結果を知った後から振り返れば,問題点は明らかにみえることがあります。しかし,診療の現場にいる医師には,その時点では結末はみえていません。ぜひ担当医の立場に身をおき,「自分ならこの時点でどう判断するか」と考えながら読み進めていただきたいと思います。
本特集の目的は,医事紛争事例を通して,重篤な病態を見逃さないための観察,検査,再評価,コンサルト,情報共有,搬送判断をあらためて考え,明日の診療をより安全なものにすることです。日々の産科診療を担う先生方の心に,1つでも「次の当直で思い出す場面」が残れば,企画者としてこれ以上の喜びはありません。
付記:本特集で取り上げる事例は,公表された裁判例に基づいています。本特集は医療安全教育を目的としたものであり,個別の法的判断や訴訟における主張の根拠として利用されることを意図したものではありません。また,和解事例については,必ずしも法的判断を示すものではない点にご留意ください。
川﨑 薫,松村謙臣
目次
特集 産科医事紛争事例から学ぶ安全な周産期医療
1 妊娠中の呼吸困難に対する鑑別および帰宅判断の適否が問題となった事例
染谷 真行
2 HELLP症候群における周術期管理の適否が問題となった事例
川崎 薫
3 巨大児分娩における分娩方法の選択および肩甲難産対応の適否が問題となった事例
久保 のぞみ
4 帝王切開後試験分娩(TOLAC)における分娩監視および帝王切開移行の適否が問題となった事例
岡田 十三
5 胎児機能不全下におけるオキシトシン投与管理の適否が問題となった事例
服部 響子
6 帝王切開決定後の胎児心拍監視および手術時期の適否が問題となった事例
井上 真紀
7 吸引分娩の適応および急速遂娩への方針転換の適否が問題となった事例
小野寺 洋平
8 分娩中に脳出血を発症し後遺障害を残した事例
小畑 聡一朗
9 常位胎盤早期?離で分娩後に出血性ショックにより死亡した事例
富田 芙弥
10 胎盤用手?離の適否および搬送判断の遅れが問題となった事例
伊藤 由美子
11 無痛分娩下における吸引分娩後の新生児管理および報告体制の適否が問題となった事例
今井 健史
12 劇症型A群溶血性連鎖球菌感染症における分娩監視の適否が問題となった事例
清川 晶
13 新生児蘇生後の体温管理の適否が問題となった事例
杉浦 崇浩
14 新生児発熱に対する診断および転院判断の適否が問題となった事例
小西 悠平
症例
腹腔鏡下子宮全摘術中に偶発的に発見された後腹膜脂肪腫の1例
市川 瑛美
帝王切開術後1カ月に発症した劇症型A群溶血性連鎖球菌感染症に対し保存的加療で救命しえた1例
鈴木 渉
妊娠34週に発症し大腸内視鏡的に整復し得たS状結腸軸捻転の1例
坂本 彩里
海外文献から
岐阜大学医学部産科婦人科学教室
・子宮筋腫に対するリンザゴリクスはadd-back therapy併用により高い有効性と安全性を両立する:2つの第III相ランダム化比較試験
・次世代シーケンシング(NGS)のみを用いた子宮内膜癌の分子サブタイプ分類法は、予後予測能を維持しつつ、バイオマーカー標的を拡大する
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書籍情報
- ISBN:9784003107510
- ページ数:108頁
- 書籍発行日:2026年10月
- 電子版発売日:2026年10月23日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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